前回に引き続きルネサンス期の有名人物について説明していきたいと思います。
今回は画家以外の人物を中心に紹介するので、画家についての記事は前編をご覧ください。
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ルネサンス期の有名人物
マキァヴェリ
- 職業:政治思想家
- 時期:1469-1527
- 代表作品:「君主論」「戦術論」
政治を宗教・道徳から切り離して考えるべきだ、という現実主義的な政治観を示した人物です。
代表的な著書は「君主論」で、その中で彼は「繁栄のためなら非道徳的な手段をとっても許される」と述べます。
そこだけ聞くと随分冷たい考えに思えますよね。実際、当時も賛否は分かれたそうです。
本人も冷たい性格をしているというイメージを持ちますが、噂によると実は社交的な性格をしていたそうです。
エラスムス
- 職業:人文主義者
- 時期:1469-1536
- 代表作品:「(痴)愚神礼讃」
「人文主義者の王」と呼ばれる人物です。
彼は「(痴)愚神礼賛」で貴族や教会の堕落を風刺し、また、人間の自由を強調しました。
宗教改革者として有名なルターとも交流がありましたが、ルターは自由意志(人間は何からも影響を受けずに自発的に行為ができるという考え)を認めたかったことから決別していったそうです。
シェークスピア
- 職業:戯作家・詩人
- 時期:1564-1616
- 代表作品:「ロミオとジュリエット」「ハムレット」「マクベス」
優れた心理描写を得意とした戯作家・シェークスピア。彼の作品を読んだ(見た)ことがある人も多いのではないでしょうか。
「ハムレット」「マクベス」「リア王」「オセロー」は全部合わせて四代悲劇と呼ばれます。
ちなみに悲劇のイメージの強いシェークスピアですが、実は喜劇も描いています。
ガリレオ=ガリレイ
- 職業:物理学者
- 時期:1564-1642
- 代表作品:「天文対話」「新科学対話」
地動説(惑星は太陽を中心に回っているという説)を唱えたことで有名な人物です。
しかし、当時では天動説(地球は静止しており、すべての惑星は地球を中心に回っているという説)が主流であり、地動説は異端とされてしまいます。
ちなみに「それでも地球は回っている」という言葉が有名ですが、これは歴史的事実としては疑わしいそう。ただ、彼の心情を表すわかりやすい言葉ですよね。
コペルニクス
- 職業:天文学者
- 時期:1473-1543
- 代表作品:「天球の回転について」
天動説を完成させた人物です。惑星の運動を数字によって簡潔に説明しました。
下が旧来の天動説を表す図。中央に大きく地球があります。
こちらがコペルニクスの描いた図。太陽を中心とした天動説を表しています。
コペルニクスが地動説を証明し、天動説を180度ひっくり返したことを哲学者のカントは「コペルニクス的転回」と名付けました。
この言葉は物事の見方や常識が180度変わるという意味で現在は知られています。
ニュートン
- 職業:数学者・物理学者
- 時期:1642-1727
- 代表作品:「プリンキピア」
万有引力の法則を発見した人物です。
しかし、本当のところ、ニュートンは万有引力の原因を見つけられなかったそうです。数学的な法則から全て説明することが出来たことから満足としたとのこと。
ただ、内心はそれを神の働きかけであると考えるようになっていたと言います。その考えを批判する研究者もいるようです。
まとめ
以上がルネサンス期の代表人物の紹介となります。
しかし、ルネサンス期は文化の転換期。有名な人物や作品はまだまだ沢山あります。
この辺りは掘り下げていけば掘り下げていく程面白い分野なので、興味がある人は調べてみてはいかがでしょうか?
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参考
- 諸説世界史B 改訂版
- 諸説世界史図説タペストリー
- 最新図説倫理
- イラストで読む ルネサンスの巨匠たち|河出書房新社
アイキャッチなどのデザインを担当しています、田中です。大学で造形的なことを学んでいるので、美術関連の記事の作成も時折任せていただいてます!
とにかく絵と音楽と食のことばかり考えているので、それを活かして少し息抜きが出来るような記事を作成出来ればと思っています〜◎よろしくお願いします!