私たちの身の回りのものには全て色がついています。赤、黄色、青、緑・・・その種類はさまざまです。
本記事ではそれぞれの色が持つ心理効果と、その活用方法を紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
Contents
色の基礎知識
まず、色について少しお話したいと思います。
私たちは物体そのものに色があると思いがちですが、実はそうではありません。
俗に言う「色」とは、『光』のことを指します。光源から発された光が物体にあたり、その物体が反射した光を目が捉え、色と認識します。
つまり色の正体は「光」であり、色を認識するにはこの「光」「目」「物体」の3つが必要という訳です。
また、色には「色相」「明度」「彩度」の3つの要素があります。簡単に言うと、色相が色の種類、明度が明るさ、彩度が鮮やかさです。
この3つが複雑に絡み合って、暖かい・寒い・軽い・重い・柔らかい・硬い…などの様々なイメージを作るというわけです。
色について少し知っていただけましたでしょうか。
それではこれからいくつかの色を取り上げ、その心理効果と活用方法をご紹介したいと思います!
心理効果と活用方法
赤
【与えるイメージ:強さ・勇気・積極・興奮・危険】
赤は太陽・炎・血を連想させる色。「積極・行動力・興奮」などを象徴し、強い気持ちや勇気を持たせてくれます。
また、赤は交感神経を刺激する色なので、心拍数をあげたり血流を良くしたりする効果があります。
赤の効果① 学習における記憶の手助け
もともと色は記憶を手助けする効果があることを知っていましたか?
海外の事件によると、色を使った時と色を使わなかった時では学習効率が20%も変わったとか!
中でも赤は「短時間での記憶効果を高める」効果があります。
しかし、赤を多用すると注意力が散漫になり、集中力が下がる可能性も。ノート全面が赤!という状況は避け、部分部分に使用していくのがおすすめです!
赤の効果② スポーツにおける勝率の向上
では、スポーツへの影響はどうなのでしょうか?
英科学誌『ネイチャー』の研究チームが、スポーツ選手が来たウェアの色と勝敗関係を調べたところ、赤のウェアを着た選手のほうが勝利しやすいということが分かったそう!
赤の心理効果で攻撃性が高まり、より勝利しやすくなるということですね。
そのため、赤を使用するときは 注目を集めたいときや自分を鼓舞したいときが最適と思われます。
ただ、赤は強い色なので、広い面積に取り入れるのではなく小物を持ち歩くかワンポイントとして服に取り入れることをおすすめします!
青
【与えるイメージ:冷静・知的・落ち着いた】
空や海をイメージさせ、「冷静」を象徴する色。赤とは反対に心拍数や血圧を下げる効果があり、集中力を高めてくれます。
そのため、勉強をするときや何かに集中したいときに使うのがおすすめです。
青の効果① 学習における集中力の向上
先述した通り、青は集中力を高めてくれるので、学習効果を上げるのに最適です。
中でも明度を上げた明るめの青がおすすめ。リラックス効果が高まります!
青の効果② スポーツにおける記録の更新
勉強だけでなく、スポーツにも青は適しています。
たとえば、陸上競技のトラック。2000年代に入ってから赤から青に変わってきていることを知っていましたか?
その理由が、青はリラックス効果があり、視線がブレずに走れ、好記録が出やすいから、だそう。
つまり、青は何かに集中したいときやリラックスしたいときに最適なのです!
黄色
【与えるイメージ:好奇心・楽しい・注意・注目】
光をイメージさせる黄色。好奇心や陽気な印象を与える効果があります。
また、人の注意や注目を引きつける役割も。
黄色の効果 注意を引きつける
帽子、ヘルメット、ランドセルカバーなどに使われるように、黄色はとても目立つ色で知られています。そのため、人の目や注意を引きつけたい時や、初対面の人に自分の印象を残したい時などに使用すると良いでしょう。
黄色も赤色と同様強い色なので、狭い面積にアクセントとして取り入れることをオススメします。
緑
【与えるイメージ:調和・癒し・安全・生命力】
木や山、野菜など自然をイメージさせ、癒しをもたらしてくれる色です。
目の調子を整えるなど、心だけでなく体にも良い効果があります。
緑の効果 心を落ち着かせる
先に述べた通り、緑には心を落ち着かせる効果があります。それを示す例の一つとして、心拍数の変化があります。
実験の結果、周囲に緑がある環境でウォーキング(またはランニング)をすると赤や白の周りを歩いた時と比べて心拍数が大きく減少するということがわかりました。
疲れている時やフレッシュしたい時は緑を取り入れることをおすすめします。観葉植物など、本物の緑に触れるとより良いですよ!
余談
余談① 紅白では紅が有利?
赤が勝負に強い、と先述しましたが、「じゃあ紅白で戦うときは赤が有利なの?」と疑問に思った方もいるのではないでしょうか。
日本の運動会や大みそかの音楽番組など、赤と白に分かれて戦うことが多いですよね。
結論から言いますと、顕著な差は見られません。
スポーツのユニフォームと勝率については赤が有利だというデータが強いのですが、帽子の色分け(運動会の場合)などではそうでもないそう。
赤の面積やその場の状況などで色の影響は変化するということです。とても面白いですよね。
余談② 青は欠点が無い?
「勉強も運動も良い効果ばかりで、青にはマイナス部分はないの?」と思いませんか?
もちろん、青にも注意点があります。それは、青は実際の温度より低く感じる効果があると言うこと!
もともと寒い場所にいるときや冷え性の人は注意が必要です。
また、青は食欲減退効果もあるので、誰かに料理を出す時に青系の食器を使用するのは避けたほうがいいでしょう。
余談③ 白と黒
紅白と同様、勝負事には白と黒が使われがち。
例えば相撲では勝ちは白星、負けは黒星と呼び、戦争では降伏に白旗が使用されます。
では黒と白はどちらが勝ち負けで強いのでしょうか?これも、正確にどちらが強いと言う証拠はありません。
ただ、黒は何色にも染まらない性質があるので、強いと言うイメージを持つ人が多いかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたか?まだまだ紹介しきれない色の世界、とても複雑でとても面白いですよね。
最後に、ここまでご紹介した色のイメージと効果についてまとめておきます。
色は今日からでも簡単に取り入れることができます。ぜひ各々の目的に合わせて取り入れてみてくださいね。
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参考
アイキャッチなどのデザインを担当しています、田中です。大学で造形的なことを学んでいるので、美術関連の記事の作成も時折任せていただいてます!
とにかく絵と音楽と食のことばかり考えているので、それを活かして少し息抜きが出来るような記事を作成出来ればと思っています〜◎よろしくお願いします!