生物を基礎からわかりやすく!細胞膜の性質と浸透圧について[動物細胞・植物細胞]

細胞膜の性質

  • 細胞膜、セロハンなど…半透膜
  • 細胞壁、紙など   …全透膜

全透膜の性質

  1. 拡散…溶媒と溶質が自由に動くことにより、濃度を均一にする現象。
  2. 全透膜…溶媒も溶質も自由に通すことのできる膜。全透膜では拡散が起こる。

図1

半透膜の性質

  1. 半透膜…溶液中の溶媒は通せるが、溶質は通さない性質。細胞膜では浸透が起こる。
  2. 浸透…半透膜を通じて、溶媒だけが移動する現象。
  3. 浸透圧…半透膜を通じて物質が浸透する圧力。

★溶液の濃度を2倍にすると、おもりの圧力が2倍になり浸透圧が2倍になる。つまり、浸透圧の大きさは溶液の濃度に比例する。

図2

液面を同じ高さにするために加えたおもりによる圧力が、溶液の浸透圧に相当する。

図3

動物細胞と浸透

生理食塩水

細胞内とほぼ等しい濃度の食塩水。ヒトは約0.9%、カエルは約0.65%

★生理的塩類溶液(リンガー液)…食塩のほかにKClやCaCl2などを加えた水溶液。細胞の長期保存に使う。

変化の様子

ヒトの赤血球をいろいろな濃度の食塩水に浸したときの変化のようす。

図4 5.0%食塩水(=高張液のとき)
⇒水が細胞外に出る。

図5 0.9%食塩水(=等張液のとき)

図6 0.5%食塩水(=低張液のとき)
 ⇒水が細胞内に入り、細胞内外が同じ濃度になったら止まる。

図7 蒸留水(=極端な低張液のとき)
 ⇒水が細胞内に入るが、細胞内外が同じ濃度になることはなく、水の移動は止まらない。

植物細胞の浸透

高張液に浸したとき

細胞から水が出る
細胞膜に包まれた部分が縮む

原形質分離がおきる)

低張膜に浸すと原形質復帰する

↓ 

枯れる

等張液に浸したとき

変化なし

 (限界原形質分離の状態)

低張膜に浸したとき

細胞に水が入り、細胞が膨らみ、細胞壁を押し広げようとする力=膨圧が    緊張状態生じる。

(緊張状態)

植物細胞の体積と圧力(浸透圧、膨圧、吸水力)の関係

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