大学受験必見!東大生が実際にしていたオススメの勉強法をご紹介します(数学編)

こんにちは!今回は僕の数学の勉強法について書きたいと思います。

僕は現役時代から浪人時代を通して、大学生になった今も数学が得意ではありません。しかし得意ではないなりに工夫して勉強を積んで浪人時の本番では64点取れました(いや普通の点じゃん)。

数学が苦手な人はもちろん、得意な人も新しい発見があると思いますので、ぜひぜひ読んでみてください。

現役時代の勉強法

さて、まずは現役時代の勉強法から書きます。

現役時代の受験勉強は参考書中心の勉強でした。

しかし当然ですが受験勉強を始める前に、学校の授業などで高校数学に初めて触れるという段階があり、そして学校の定期テストというものへの対策をします。

僕の現役時代の数学の勉強スタイルの根幹は、この定期テスト対策から変わっていません。

それは問題をパターンとして覚えるということです。

僕は地方の県立高校出身の人間なので、学校の定期テストがそこまで難しくありませんでした。

だいたいは教科書の傍用問題集から出題され、一番難しい問題が青チャートの問題、というレベルです。

大体の場合は、傍用問題集の問題を頭に入れて、青チャートの問題を一通り確認してしまえばけっこういい点数が取れてしまうようなテストでした。

別にこの勉強法が悪いとは言いません。むしろやり方によっては、高校数学が初習である人にとっては効果バツグンの方法だと思います。

というのも、高校数学に初めて触れて最初から自力で問題を解いて「こんな解法思いつかないよぉ」と落ち込んでしまう人がよくいます(そういう質問を受けることが多い)。

そこで僕がいつも言うのは「こんな解法、最初から自分で思いつける必要はない」ということです。

例えば「√2が無理数であることを証明してください」と言われても、なにも知らない人がいきなり√2が有理数であると仮定してa/bなんて分数で表し、分母を払って両辺を二乗するはずありません。初見でこんなのは思いつきません。

自分で思いつくのではなく、割り切って一旦はその問題を経験して解法を知識として覚えてしまうスタイルが初学者にはいいと思います。

もっと大事なのは、類題に出会ったときにその知識が応用できるほどにその解法を理解しているか、ということだからです。

どういうことかというと、ただ新しい問題の解法をなにも考えずに丸呑みするのではなく、

  • なぜここでこの解法を選択したのか
  • 解答のこの記述にはどういう意味があるのか

を自分で考えながら覚えることが極めて大切だということです。

類題への応用をするときに鍵となるのはこの2つの要素であり、先を見据えて言えば、入試数学の問題を解くという作業は「類題への応用」の塊に他ならないからです。後でこの話は詳しくします。

話を戻しますが、僕の定期テスト対策にはこの2つの考え方が欠けていて、ただ問題を丸暗記してテストに臨んでいました。

そのやり方を受験勉強にまで引きずった結果、あまり数学が伸びずに敗北を喫してしまった、ということです。

具体的に現役時代の数学の受験勉強の内容を書くと、Focus Gold(以下FG)練習問題(11月いっぱいまで)→数学25カ年(赤本)のA,B問題という流れです。

赤本と並行して1月からセンター対策を、1月の終わりから東大特進の長岡恭史先生の講座を取って、2月真ん中辺りから赤本の過去問を年度ごとに解きはじめて、不合格したという感じです。

本当にこれしかやっていません。これでは数学が原因(35点)で落ちて当然です。

だからといって、現役時代にやっていたことが参考にならないものばかりというわけではありません。

僕の現役時代の数学には「各問題のキーポイントをまとめるノート」というものが常に寄り添っていました。

例えばFGの問題であれば、例題の解説に載っているその問題の鍵となる考え方、指針をノートに1,2行でまとめるということをしていました。

このようにノートにまとめるというのは非常にオススメです。

その問題の大事な部分だけすぐに見ることができますから、模試の休み時間中にサクッと復習するのにすごく便利です。

ま、数学が原因で落ちた現役時代の話はさておき、浪人時代の数学の勉強法についてお話しします。

浪人時代の勉強法

これを言ったら元も子もなさそうですが、浪人時代の数学の勉強はすべて駿台の教材に頼っていました

もちろん自分で数学の参考書を買ったりもしましたが、ほとんど手を付けることはなく終わってしまいました。

これがオチならこの記事を書く意味がありませんが、ここからは、僕が駿台の教材と向き合う中で気づいたことというか「駿台の講師はこれを意図して教材を作って授業しているのだろうな」と思ったことを書きます。

入試数学はだいたい類題の応用

これひとことで蹴りがつくほど入試の数学は甘くないですが、捉え方を広くすればほぼこのひとことで収まります(俺なに言っているんだろう)。

例えば今年(2019)の東大理系数学の第一問を見てみましょう。

被積分関数はとっても汚い式ですが、カッコの中身を展開すれば、あとはFGに載っている技術だけで問題は解けます。

こんな感じで、入試数学の解法は、どこかで受験生が必ず触れたことがあるものを使っていることがほとんどです。

それはFGに載っているような定石的な技術はもちろん、例えば「方程式・不等式はグラフで考察する」「斉次式は比を考える」などの有名なテクニックのことも指します。

しかし、だからといって問題をたくさん解いてパターンを覚えるだけしても自然に入試の問題が解けるようにはならないところが難しいところというか、人生みたいなところです(?)。

さっき書いたように、解法を暗記するときに「なぜここでこの解法を選択したのか」「解答のこの記述にはどういう意味があるのか」というのを考えながら覚えないと、類題にあったときに応用できません。

類題というのを、全く同じ解き方で数値が変えてあるだけの問題とかじゃなく「問題を解く上での着眼点や指針が似ている問題のこと」と捉えれば、ほとんどの入試問題が類題の応用になります。

これは僕が駿台の前期授業の数学でやったことです。

そのときは上に書いた2つの要素を意識しながら勉強していたわけではありませんが、講師の授業を一言一句反復する気持ちで授業の復習をしていたら自然と身につきました(余談ですが、僕は駿台にいたころに「講師のモノマネが異常に上手い」と言われていたことがあります)。

しかし、ほとんどの人はこれだけではまだ入試の問題には立ち向かえるようにはなりません。そこで次のプロセスが必要になります。

じっくり腰を据えて考える

駿台では、前期授業で知識やテクニックを身に着けたら、後期授業では、入試本番レベルの問題1問1問に対してじっくり考えるような数学の取り組み方にシフトします。

生徒はテキストの問題に対して、最低でも1問30分は時間を取って考えるように講師から言われます。

僕の友達には、難問なら1問2週間なんてザラ、と言っている人もいました(すごく優秀な子です)。

知識を得ただけじゃなく、それを考えながら応用する練習をするわけです。

なぜそうなったかは分かりませんが、僕も後期のテキストに粘り強く向き合っていたら、なんか数学の問題文が言っていることが分かったというか、問題文を読めば、どういう条件を使えばよさそうなのかという感覚が身についてきて、方針が立ちやすくなりました。

言葉にするのは難しいですが、問題文を読んで使える条件を頭の中にリストアップして、求めるゴールを確認して、使える条件と求めるゴールを言い換えながら両者が繋がるように使える条件を変形していくというか…

全然伝わった気がしませんね。これは自分でじっくり考えて手を動かして、実際にその分かるという経験をしてもらうしかないですね。

このじっくり考えるという作業は、泥臭くてすごく大変なので普通はけっこう避けがちですが(現役時代の僕も避けていました)、どう考えても絶対に必要なのでぜひやってください。

おまけ(過去問について)

現役時代はめちゃくちゃテキトーに過去問をやっていたので書きませんが、浪人中はきちんと駿台の青本25カ年を買って年度ごとにセットで過去問を解きました。

過去問を分野ごととかではなく1年分6問セットで解いていることに大きな意味があります。

まずは時間配分の練習

東大理系数学は150分あってとても長く思えますが、浪人中の僕は上の①と②をやったらそこそこ問題に食らいつけるようになったので、けっこう時間が足りなくなります。

この問題解きたいし解けそうなのに時間足りねえーーーーーうおーーーと何回自習室で叫んだことか。

ちなみに僕は150分の中で最初の25分程度を使って6問の様子を見てどれから解こうかとかどんな方針で行けそうかなどを確認して、それに基づいて問題を解くので、その問題分析の時間感覚を掴むいい練習にもなりました。

次に、問題の難易度差を見抜く練習

先ほど言ったとおり僕は問題を解く前に25分ぐらい問題分析をするのですが、そのときに各問題の難易度を感じ取って、簡単→難しいという順番で問題を解く順番を決めます。

特に東大数学は問題ごとの難易度の差がとっても激しいので(今年も、第一問は15分で終わるが第六問とかは150分あっても僕は無理)、簡単な問題を先に解いて点数を確保するという作業は非常に重要な意味を持っています。

難しい問題に最初からハマって解けなかったら0点でオシマイになってしまいます。この難易度を見抜く技術は練習しないと身につきません。

別に過去問を題材にする必要はありませんが、新しい問題に出会ったら常に意識しておくといいかもしれません。

ちなみに僕は、頭から順番に使えそうな条件をその問題のページにメモ書きみたいな感じで殴り書きして、見えてきた方針のクリアさが高いほうから順番に解いていました(わからない問題はいくら考えても方針が見えてこない)。

最後に

改めて振り返ってみると、数学の具体的な勉強法というよりかは、数学を勉強する上での心構え的な記事になってしまいました。

数学は僕が受験で一番苦しんだ科目であり、その分僕の色が強く出ている勉強スタイルが確立されている科目でもあります。

そして、僕に限らず、多くの受験生が苦しんでいる科目でもあります。

少しでも僕の勉強法・考え方がみなさんの参考になれば幸いです。

では今回はこのへんで~!次は東大生の勉強法(物理編)です!

おすすめ記事

参考

中学受験生のお母さん向け無料メールマガジン

    本サイトの監修者である、開成番長こと繁田和貴が執筆する無料メルマガは、その内容の濃さから6000人以上の読者に愛読されています!

    登録も解除も簡単にできますので、まずはお気軽にご登録ください。

                                

「開成番長・繁田の両親が語る繁田の中学受験PDF」プレゼント!

無料メルマガ登録

ABOUTこの記事をかいた人

アバター

駿台予備学校お茶の水3号館東大理系演習コースでの1年の浪人生活を経て、2019年に東京大学理科一類に入学。浪人中に書いていたAmebaブログ「東大理1を目指す浪人生の物語」は、その悲喜こもごもの浪人生活を絶妙な筆致でつづることにより、東大受験生ブログランキングで半年以上に渡って1位を獲得するのみならず、Amebaブログの高校生・浪人生ジャンルでも長きに渡って頂点に立ち続けた。地方の非進学校出身で、都心の名だたる有名校との格差を感じながらも工夫をして成績を伸ばした姿が共感を生み、いまも受験を控える高校生・浪人生から支持を得ている。東大進学後も「とある東大生の脳内をのぞく」と銘打ったブログを開設し、Twitterで受験生の質問に親身に答え続けるなど、精力的に活動している。