新中1必見!何が変わるの?受験”算数”と中学”数学”-その共通点と相違点をまとめてみました!

中学や高校で習う数学は,中学入試で登場する算数とどのように違うのでしょうか。この時期になると,新中学1年生をお子様に持つご家庭では中学校で教わる勉強の内容や,新しい学習方法・塾選びなどを検討されると思います。そこで今回は中学受験までの算数これから習う数学との違いについて解説していきます。

相違点について

まずは違いについて触れていきます。主な相違点としては次の2点が挙げられます。

①    内容の抽象化

1点目の違いとして,内容が抽象的になり,日常生活で目にしない考え方を使うようになることが挙げられます。

その一つの要因が文字の登場です。これまではわからないところを,□・○を使って表していましたが,その代わりに中学校ではx・yという記号を使ってわからないところを表します。例えば長方形の縦の長さだったり,買い物のときにもらったお釣りだったりを,xcm・y円などとして計算していきます。

また負の数や平方根といった考え方も抽象化の要因として挙げられます。細かいことはここでは記しませんが,負の数とは0より小さい数のこと,平方根とは2 回かけると平方根の中身になる数のことになります。日常生活で見慣れない・聞き慣れない言葉ばっかりですね。

このようなあいまいでわかりにくい概念をうまく飲み込んで,計算に活用できるかどうかが問われてきます。これまでのイメージのしやすさと比べて難しく感じる人も多いです。

この抽象化に対応するためには,覚えるべき公式が出てきたときに,どうしてそのような公式が成立するのかという理論的背景どのような場面で公式を使うのかという応用方法までをセットで覚えておくことが大切になります。

②    計算過程の重要視

2点目に,計算過程が重要となるという違いが挙げられます。もちろんこれまで習った算数で計算のプロセスやその正しさがないがしろにされていた,というわけでありません。しかし算数では計算の答えが大事にされていました。

しかし中学校以降の数学では計算の過程が正しいかどうかが求められてきます。その最たる例が中学校で登場する証明です。証明とは問題で与えられた仮定をもとに,何らかの事柄の正しさを導くというものです。

証明のほかにも説明問題も中学校ではたくさん登場します。このような記述の問題では,数字にまつわる公式をただ理解して問題を解くだけではなく,他の人が読んで理解してもらえるような計算過程を書くことも求められるのです。

このようなタイプの問題に対応するためには,日本語の表現能力や説明能力を養っておかねばなりません。数学でいい成績を取るために国語の力が必要とはおかしな話かもしれませんが,単純な計算の演習のほかに本を読んだりしておきましょう。

共通点について

しかし,このような違いだけではなく算数と数学には共通している部分があることも知っておくべきです。この共通点も同じく2つほど挙げられます。

①    勉強法

先ほど述べたように,算数から数学への移行に対応するためには背景や応用方法までの暗記表現力や説明力の育成が重要になってきます。しかし,それらの要素を養っていく勉強法は算数と数学とで変わることはありません。

具体的には問題を解き,解答を振り返るという手順が共通しています。反復練習によって知識を定着させていくことは中学校に移っても変わらず大事ですし,勉強を少しでもサボってしまうと一気に覚えたことを忘れてしまうことも同じです。中学入試を終えてまだ勉強に熱のあるうちに,継続的な学習を習慣化していきましょう。

特に中学校に進むと,部活の練習や友人付き合いなどによる忙しさから見直しがいい加減になりがちです。課外活動も大事ではありますが,問題を解きっぱなしにするのではなく,意識して見直しを行うようにしましょう。

②    考え方

2点目に挙げられるのは,算数・数学に取り組む考え方や姿勢です。

どれだけ問題が抽象化しようとも,どれだけ計算の過程が重視されようとも,わからない部分はどこか・別の視点から考えられないかという視点の重要さは変わりません。数学に移行すると一気に難しく感じることもあるでしょうが,そのときはわかるところとわからないところを整理するという基本を思い出して勉強していきましょう。

③    単元のつながり

3点目に挙げられるのは,共通点とは少し違うかもしれませんが,算数と数学の単元の関連です。数学に入ると内容が高度になりますが,実はこれまでの算数で習ったことに少し難しい情報が加わっただけのものもあったりします。

例えば中学校で一次関数という単元が出てきます。一見難しそうな印象を受けますが,この単元は小学校で習った比例が少し広がりを持った内容になっただけなのです。比例とはある数が2倍,3倍,・・・になったとき,他の数も2倍,3倍,・・・になるという関係のことを指しました。一次関数はこのように数値が増えていく比例というものに,数値が増えていく場合だったり,始まりの地点で両方の値が0でない場合だったりが加わっただけのものなのです。

このように小学校で習った知識を覚えておけば案外難しくない単元もあります。これまで習った知識を復習しておくとともに,身構えずに数学に取り組んでもらえればと思います。

まとめ

今回は小学校・中学受験での算数とこれから学んでいく数学との違いについて触れていきました。違いとしては扱う中身と計算で重視される点の変化が,共通点としては数字を取り巻く学問に対する勉強法や考え方などが挙げられます。これらの点に注意して,中学校でも勉強を頑張ってみてください。本記事が今後の学習の手助けになれば幸いです。

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参考

(ライター:大舘)

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