フルタイムお仕事ママが語る、受験体験談、第1回では、受験向きの子どもの特徴を10個挙げました。
第2回は「受験向きの子どもじゃなくても、中学受験は突破できる!」と題して、自分の子どもが10個のリストに当てはまるものが少なかった場合に、ではどうやって突破しようか?悩み、考えた様子をお伝えします。
前回は、受験向きのお子さんの特徴について書きました。もしお子さんに当てはまるものがたくさんあれば、中学受験は半分は成功したようなもの。でも、もしわが子が受験向きでなかったら・・・?
わが子に当てはまった項目は・・・
息子はは前回挙げた10の特徴のうち、3つほど(だけ?)当てはまっていましたが、「コツコツ努力」できるタイプではありません。どちらかというと器用で、勉強でもスポーツでもとりあえずちょこっとやって、ある程度できてしまう・・・そんなタイプだったため、「努力」「コツコツやる」ということは苦手でした。
ただわが家の場合、子ども自身が「見栄っ張り」な性格だったため、中学受験ではそれが幸いして、「今さら落ちてみんなと同じ小学校に行くのは嫌だ」「○○中学校に受かったとみんなに言いたい」と、最後はそれをモチベーションにしていました。親としては苦笑ものですね。
受験向きじゃないかもしれない?そんなときは・・・
そうです。受験向きなお子さんではない場合(受験向きのお子さんの特徴に当てはまるものがあまりない場合)、理由は何でもいいのでまずは何かモチベーションを持つように仕向けてみましょう。
学校見学や文化祭に行ったり、興味がありそうなイベントに参加してみるなど、いろいろな方法があると思います。そして、それは、やはり親御さんの誘導が欠かせません。
そして、「受験をすることのメリット」も、お子さんにわかりやすく説明してあげられると良いですね。たとえば、「この学校は英語の勉強に力を入れていて、世界で活躍できるようになるかも」「楽しい中学・高校生活を同じ仲間と6年間過ごせる」「いま頑張れば、みんなが高校受験で目を回している間にやりたいことを追求しながら大学生になれる」などの正論がまず考えられますね。
正論だけでなく、「著名人として活躍している卒業生がいる」、女のお子さんなら「制服がかわいい」でもいいんです。
子どもは、受験勉強とそのメリットが結びつけば、自分から受験と前向きに向き合う姿勢を見せるようになります。ただ「勉強しなさい」「勉強しないと合格しないわよ」というような押しつけは控えた方がよいと思います。
その子に合った処方箋を根気よく見つけましょう
さらに、お子さんに合った個々の処方箋を根気強く見つけてあげることも大切です。いわゆる「受験向き」のお子さんであれば塾任せでもうまくいくかもしれませんが、そうでない場合、完全に塾任せでは中学受験生活を乗りきるのはかなり難しいでしょう。
その処方箋とは、具体的にいうと、
- 塾選び
- 塾の宿題への取り組み方法
- 苦手な問題への取り組み方法
- 過去問に取り組む時期
など、様々あります。私も本当にいろいろな方法を試してみました。結果的に時間的・費用的に無駄になったものもありましたが、なんとか「これが息子に合っているんじゃないか」という方法で中学受験に間に合わせることができました。
具体的にいうと、わが家の処方箋としては「6年生での転塾検討」「ゴールデンウィークなどの特訓は行かない(その期間は苦手な教科を自学自習して克服する)」「6年夏以降、苦手教科の個別指導(家庭教師)の併用」、このあたりでした。
特に「塾選び」は、中学受験を成功させるために、かなり重要なポイントです。先に挙げたように、わが家でも6年生で転塾を検討するくらい真剣に悩みました。ちなみに息子が通っていたのはサピックス。6年生の4月にいくつか他塾へ体験授業にも行ってみたのですが、結局サピがいい、という本人の結論を優先しました。
このあたりの理由も、塾選びの大切さと一緒に、次回以降詳しく書いていきます。
今回のまとめ
ちょっとした子ども自身のモチベーションと、中学受験のメリットへの理解、そしてその子に合った個々の方法で中学受験を乗り切ることは十分可能です。
親にとっては根気が求められますが、大きな目標に向かって、一つ一つできることをお子さんと一緒に頑張っていきましょう!
一橋大学卒。
中学受験では、女子御三家の一角フェリス女学院に合格した実績を持ち、早稲田アカデミーにて長く教育業界に携わる。
得意科目の国語・社会はもちろん、自身の経験を活かした受験生を持つ保護者の心構えについても人気記事を連発。
現在は、高度な分析を必要とする学校別の対策記事を鋭意執筆中。