今回も、前回に続いて前置詞の使い分けについて学んでいきます。(前回の記事はこちらから)
今回学ぶ前置詞は「by」「with」「about」「after/before」「along/across/through/around」「in front of/ behind/opposite」「into/out of/ onto」「over/under/above/below」「between/among」です。
Contents
主要な前置詞の用法
「by」
【近接】
- That man standing by Jane is Scott.(ジェーンの隣に立っているあの男がスコットだ)
「by」の基本的な意味は、「〜のそば・〜の隣」という【近接】を表します。もしくは「〜によって」という動作主を表すときに用いられます。以下例文です。
- That strange building was designed by my uncle.(あの風変わりな建物は、私のおじによる設計だ)
【手段・方法】
- I reserved a hotel room by email.(メールでホテルを予約した)
- by train(電車で)
- by car(車で)
【時間の期限】
- I’ll be back by 3:30.(3時半までに戻ります)
【差異】
- I missed the train by two minutes.(私は2分の差で、その列車に乗り遅れた)
【単位】
- Eggs are sold by the dozen.(卵はダース単位で売られる)
《byとuntil》の使い分け
- You must finish this job by noon.(君はこの仕事を正午までに終えなければならない)
- I waited for his call until midnight.(私は夜中の12時まで彼からの電話を待った)
「by」は《期限》を表し、その時までに動作が完了することを表しています。一方で「until」は《継続》を表し、その時まで動作が続くことを表します。
「with」
【同伴】
- Come with me, please.(一緒に来て下さい)
「with」の基本的な意味は「〜と一緒に」という【同伴】の意味になります。
その他の意味も見ていきましょう。
【関係・関連】
- Something is wrong with this computer.(このコンピューターはどこかおかしい)
【対象】
- I agree with you.(私はあなたに同意します)
- argue with〜(〜と口論する)
【所有・携帯】
- I am looking for an apartment with a garage.(私は書庫つきのアパートを探している)
- I have no money with me.(私はお金の持ち合わせがありません)
【道具・材料】
- Mia ate her ramen with a fork.(ミアはラーメンをフォークで食べた)
- She filled the bottle with spring water.(彼女はボトルに湧き水をいっぱい入れた)
「about」
【関連】
- The were talking about the accident.(彼らは事故のことについて話していました)
「about」の基本的な意味は「〜について」という《関連》を表します。
【周辺】
- I walked about the town.(私は町をぶらぶらと歩いた)
- I think he is about sixty.(私は彼は60歳くらいだと思う)
「after/before」
「after」は「〜の後に」という意味で、「before」は「〜よりも前に」という意味です。
- Let’s play tennis after school.(放課後テニスをしよう)
- He got home before five o’clock.(彼は5時前に帰宅した)
「along/across/through/around」
- We walked along the river.(私たちは川沿いに歩いた)
「along」は「線に沿って進む」というイメージがあります。
- The man tried to swim across the channel.(その男は海峡を泳いで渡ろうとした)
「across」は「平面を横切って」というイメージです。また「〜の向こう側に」という意味もあります。
- I can see him through the window.(窓越しに彼の姿が見える)
「through」は「中を通り抜ける」というイメージの意味です。
- He lived in Texas all through the 1950s.(彼は1950年代をずっとテキサスで過ごした)
また上記の例文のように、「1950年代」というように、「〜のあいだじゅう」と時を表す場合もあります。
- We walked around the small town.(私たちは小さな町のあちこちを歩き回った)
「around」の基本的なイメージは「〜のまわりに」「〜のあちこちに」です。
「in front of/ behind/opposite」
- Don’t park your car in front of this building.(このビルの前に車を止めないでください)
- The post office is behind that building.(郵便局はあのビルの裏にあります)
「in front of」は「〜の前に」を表し、一方で「behind」は「〜の後ろに」という意味になります。
- The concert started 30 minutes behind schedule.(コンサートは予定より30分遅れて始まった)
なお、「behind」が時を表すときに使われると、上の例文のように「〈定刻など〉に遅れて」という意味になります。
- The bank is opposite that building.(銀行はあの建物の向かいにあります)
「opposite」は「(通りなどをへだてて)〜の向かいに」という意味です。
「into/out of/ onto」
- Please go into the living room.(どうぞリビングルームにお入りください)
- Would you translate this sentence into English?(この文を英語に訳していただけませんか?)
「into」は「〜の中へ」という意味が基本になります。しかし「〜になって」という変化を表す場合もあります。
- Come out of the kitchen now!(すぐに台所から出てきなさい)
「out of」は「〜の中から外へ」という意味です。
- The cat jumped onto the TV set.(その猫はテレビの上に飛び乗った)
「onto」は「〜の上へ」という意味です。
「over/under/above/below」
- The rain clouds were over our heads.(雨雲が私たちの頭上にあった)
- I found my key under the desk.(私はカギを机の下で見つけた)
「over」と「under」は垂直的な位置関係を表します。「over」は「〜の上に、〜の上の方に」という意味で、真上を覆っているというイメージです。一方の「under」は「〜の下に、〜の下の方に」という意味で、真下の方に空間などが広がっているというイメージです。
- The people above us are very noisy.(私たちの上の階の人はとても騒がしい)
- The sun sank below the horizon.(太陽は地平線の下に沈んだ)
「above」は「〜よりも高いところに、〜より上に」という意味です。一方の「below」は「〜よりも下に、〜よりも低いところに」という意味です。
「between/among」
- Peter sat between Mika and John.(ピーターはミカとジョンのあいだに座った)
「between」はあるものとあるものの間に位置していること表します。
- He disappeared among the people in the crowd.(彼は群衆の中に消えた)
「among」はある集団に囲まれていたり、含まれているときに使います。
まとめ
いかがでしたか?今回は前置詞の後編として「by」「with」「about」「after/before」「along/across/through/around」「in front of/ behind/opposite」「into/out of/ onto」「over/under/above/below」「between/among」を学びました。「by」「with」「about」は複数の意味があるので使い分けに注意しましょう。
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参考
上智大学総合人間科学部社会学科の片倉優花です。
私は中高をドイツで過ごし、高校はインターナショナルスクールに通っていました。ドイツ語も英語も身につけないといけなくて語学習得に苦労したのですが、その経験を生かして、主に「英語」をみなさんに楽しく分かりやすく習得してもらえるような記事を書いていきます。現在は弓道サークルに所属していて、中高はバスケ部でした。他にも水泳やクラシックバレエなども過去に習っていて、体を動かすことが好きです。趣味は、読書、旅行、写真撮ること、食べることです。ドイツに住んでいた時に、ヨーロッパ中を旅行しました。お気に入りの場所は、イタリアのベネチア、フランスのモンサンミッシェル、トルコのイスタンブール、ドバイです。60ヶ国制覇を目指しています!英語だけでなく、モチベーションや勉強法なども書いていけたらなと思っています。
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