ただ解くだけでは無意味?過去問をやるときの5つのポイント

過去問はいつからやるべき?

いよいよ入試まで1年を切りました。

この時期は本番の形式に慣れるためにひたすら過去問をやる,という受験生も多いことでしょう。(遅い人でもGWまでには過去問に手をつけましょう)

それは大いに結構なことですが,何のために過去問をやるのかを今一度明確にし,有意義な過去問演習としてもらいたいと思います。

そこで早速ですが,以下に過去問をやる際のポイントを記載したいと思います。

それでは,1つずつ見て行きましょう。

必ず時間を計ってやる(実際より5分短めに設定する)

過去問を,何回かに分けて時間をかけて丁寧にやる人が結構いるのですが,この行為は基本的には心の安心材料にしかなりません。

過去問は,同じ問題が二度と出題される訳ではありませんので,

  • 出題傾向を把握する
  • 制限時間でどれだけの難易度&ボリュームの問題を処理しなくてはならないかを把握する

ことが目的であって,過去に出題された問題を時間をかけて解くことが出来てもあまり意味がないのです。

ですから,とにかくまず目指さなくてはならないことは,時間内に解き終えることなのです。

極端な話,受験する学校の出題傾向&難易度&ボリュームをいくら把握していたとしても,時間内に解き終えることが出来なければ合格に必要な得点は確保出来ず,結果につなげることが出来ないからです。

そして,出来れば時間は5分短めに設定して取り掛かる癖をつけましょう

本番は皆緊張しますし,実際よりも時間が過ぎるのが早いと感じることが多いはずです。

普段から,より速やかに解答することが出来るようにしておけば,本番で多少手間取っても焦ることがなくなります。

自分なりのやる順番を決めておく

出題傾向&難易度&ボリューム感を把握することが出来たら,次に自分に合ったやる順番を決めておくことをお勧めします。

既にいろんな人から言われているとは思いますが,必ずしも出題順にやる必要はありません

その辺りの見極めも含めて,要領を問われている面も大いにありますので,自分が確実に得点を確保出来て,かつ速やかに解き終えることが出来る問題から片づけるようにしましょう。

同じ学校であれば問題のボリュームや構成は毎年ほとんど変わらないはずなので,この順番を決めるために何年か分の過去問をやるんだ,というつもりでいれば良いと思います。

確実に得点を確保出来る問題を先にやり終えることによって,自分の中に絶大なる安心感が生まれ,それが後半で手こずる問題をやる際に心の余裕となるので,結果得点しづらい問題も得点することが出来る可能性を大きくするのです。

迷った問題も一周目は時間が来たら次に行く(印をつけておく)

当然,一周目はまだ出題内容を把握していないですから時間内に全部の問題を余裕で解き終えることが出来る,ということはあまりないと思います。

そこで,出来ない問題は潔くあきらめ,とにかく確実に得点になるものから優先して解答していっていただくのですが,ちょっと考えて諦めた問題,時間が来てしまって手を付けられなかった問題には印をつけておき,二周目以降にそれらの問題にも時間を配分するためにはどうすれば良いのか,戦略を練るようにして下さい。

空欄は絶対に作らない

迷った問題も時間が来たら次に行く,ということに反していると思われるかもしれませんが,解答に迷ったり,手を付けられなかった問題があっても決して空欄で提出することはしないで下さい。

ちょっと考えて解答が出なさそうな問題は,時間切れになってしまって二度と戻って来れないことを想定して暫定的に予測した解答を書き込んでおくことは鉄則です。

また,時間切れになってしまいそうで手を付けられない問題でも,ダメ元でとにかく何らかの解答を書き込んで提出するようにしましょう

選択問題であれば当たるかもしれませんし,記述問題でも奇跡的に勘が当たって得点につながることもあり得るのですから。

したがって,ちゃんと考えていたら時間切れになってしまうなと思った時の見切りも大切だということになります。

本当に時間切れになってしまったら,でたらめでも解答欄を埋めることさえできなくなってしまいますから,早めに見積もりをして,せめて解答欄を埋める作業分の時間だけは残して見切ることができるように練習してください。

満点を取ろうと思わない(落とす問題はあって当たり前)

過去問の得点にこだわって,満点取れるようになるまで何度も何度も同じ過去問をやりこむ,という人も割と見かけます。

しかし,冒頭に書いたように同じ過去問は二度と出ない訳ですし,時間制限なくして過去問を解いてもあまり意味がありません。

さらに,同じ過去問を何度も解いていれば初見で解く力(本来つけなくてはならないのはこちらの力です)がついていなくとも記憶に残ってしまっているので,その記憶を頼りに正解を導くことが出来てしまい,その問題を克服したつもりになってしまっていることが多々あります。

では,時間制限ありきで過去問にあたる時にどのような考え方をすれば良いのかというと,7割取れれば御の字と思っておくと良いです。

そもそも学力と同時に,少ない制限時間で多めの問題を解かせて受験生の要領を確認したいという面もある入学試験のことですから,出題側もはじめから受験する小学生が完答できるという前提ではいません。

解き方に迷って手こずる問題や,時間が足りなくなるであろう長文問題や文章題を敢えて出題し,受験生がそれらをどうやってさばくのかを見たいということが大いにありますので,はじめから全てを完璧に解答しよう,などとは思わないことです。

中学受験では一部の難関校を除いて,おおよそ4科または2科平均で6割~6割5分得点出来ていれば合格することが出来ます。

一部の難関校でも,6割8分~7割得点出来ればほぼ合格間違いなし,といったところでしょう。

したがって,少し念を入れ,どの学校を受験する場合でも平均で7割取れれば御の字だ,と思っていれば良いのです。

そして,その7割をかき集める為に,

  1. 確実に得点出来る問題5
  2. 部分点で稼ぐ問題1
  3. 勘で当たった問題1

ぐらいの割合で,合計7割いくように,と思っておけばまず問題ないでしょう。

以上,過去問をやる際のポイントについて書いてみましたが,いかがでしたでしょうか。

一言で過去問といっても,やり方ひとつで本番に活かせるかどうかが大きく変わって来ます

ぜひ記載させていただいたポイントに留意して,本番で7割取れるような過去問演習を実践していただけたら幸いです。

<関連記事>

中学受験生のお母さん向け無料メールマガジン

    本サイトの監修者である、開成番長こと繁田和貴が執筆する無料メルマガは、その内容の濃さから6000人以上の読者に愛読されています!

    登録も解除も簡単にできますので、まずはお気軽にご登録ください。

                                

「開成番長・繁田の両親が語る繁田の中学受験PDF」プレゼント!

無料メルマガ登録