【最先端のグローバル教育・ICT教育で人気上昇】青山学院横浜英和中学校の国語の特徴について徹底解説!その2・攻略法編

前回は、現在人気急上昇中の青山学院横浜英和中学校の国語について、近年の入試の出題傾向や出題される文種、設問の特徴などについてご紹介しました。

ベストセラー作家の文章からの出題が目立ち、出題される文章そのものはそれほど難易度の高いものではありません。しかし、注意が必要なのは、その文章の総量の多さです。10,000~12,000文字というのは、ほかの中学校を見ても非常に多い部類に入ります。

そうした文章量を制限時間内に読み、設問に正確に答えていくことができるかどうかが分かれ目になりますが、文章は読みやすいものが多いだけに、いかに正解できるか、高得点勝負になることは目に見えています。

実際の入試では、文章を読み設問に答えていく、それ自体緊張するものです。しかも高得点を取らないと合格点に達しないというのはもったいないですから、点数を積み重ねていくことができるよう対策していくことが大切です。

今回は、そんな青山学院横浜英和中学校の国語の入試問題の出題傾向を踏まえて、どのように点数を積み上げていけばいいのか、攻略法を解説します。

青山学院横浜英和中学校の国語入試対策

ご紹介したように、青山学院横浜英和中学校の国語の入試問題は、文章自体が読みやすいだけに、ほかの受験生に対して「解き負けない」ようにすることが攻略法としては何より大切で

なぜなら、青山学院横浜英和中学校の国語では、設問の幅が広く、バランスよく出題されるため、文章の難易度に比べて設問を解くという点では決して易しくはないからです。

正確に文章を読めれば正解できる設問も多いので、全体的に見て「高得点勝負」になる可能性が高いのも、青山学院横浜英和中学校の国語の特徴です。そのため、苦手な形式の設問が出てくると、とたんに解けなくなってしまうこともあるでしょう。

そうならないためにも、さまざまな設問の種類への対応力をつけておくことが非常に重要になってきます。

今回は、国語で解き負けずに高得点をとれるようにするためには、どのような対策をすればよいのか、攻略法を見ていきましょう。

長文読解の攻略法

青山学院横浜英和中学校の国語の場合、出題される大問の文章一つひとつは、中学入試で頻出の作家の文章であることが多く、受験生自身塾の通常授業や過去問などで慣れている文章形式だと言えるでしょう。

差がつくのは文章の「本質」を読み取れるかどうか

ただし、文章が平易だということは、その本質部分、要旨や主題、心情やその変化といった、文種ごとの重要部分を抜け漏れなく、正確にキャッチしながら読み解いていかなければならないということです。これが青山学院横浜英和中学校の国語のキモであり、この点を攻略することは決して簡単とは言えないのが現状なので注意が必要です。

また、長文読解問題は、大問3題の出題となっていますが、その3題で読まなければいけない文章量は、じつに10,000~12,000字と、非常に多いです。出題される文章が多いことも原因のひとつですが、受験生によってはその文章量に対応しきれず、「読み負けてしまう」ことも少なくありません

そして、素材文の読解ができなければ、実際の設問を解くこともできませんから、正確に速く文章を読む訓練は対策のために必須となってきます。それができないと、制限時間内に設問を解ききれず、今度は「解き負けてしまう」ことになってしまうので注意が必要です。

制限時間によって難化する設問たち

青山学院横浜英和中学校の国語の設問を見てみると、記号選択肢問題の出題が多いです。多少選択肢に紛らわしいものが入っている場合があるものの、1問1問落ち着いて取り組むことができれば、正解するのはそれほど難しくない設問が並んでいます。ですから、時間さえかければ全問正解も不可能ではありません

しかし、入試は時間との勝負です。特に国語は長い素材文を読まなければいけないので、まずは「読むための時間」の確保が必要となります。そして、設問そのものも引き続き読まなければいけないことに注意が必要です。

よく、素材文を読むのに時間をかけていても、設問一つひとつをさらっとしか読まず、正確に把握せずに設問の答えを見つけようとして、正解できないケースが見られますが、設問も国語で読まなければいけない文章の一部分だということを忘れてはいけません。

文章量に比して設問解答時間の確保が難しい

そして、制限時間内に解かなければいけない問題数から考えると、大問の文章を1題ずつ時間をかけてじっくり読むという時間は確保できないのが正直なところです。

ですから、どうしても素材文の読みが甘くなってしまい、重要部分を読み落としてしまうということが生じてしまうので注意が必要です。

設問そのものは簡単すぎず、難しすぎないものがほとんどなのですが、50分という制限時間の中で素材文を読む時間と設問を読み、解答する時間を確保できなければ高得点は望めません。

文章量が多く、設問も多岐にわたるので一つひとつを確実にさばいていかなければいけないので、制限時間があることによって、青山学院横浜英和中学校の国語の入試の難易度は、文章の読みやすさに比して決して低いとは言えないのです。

重要なのは「スピード」と「正確さ」

こうした多い文章量と設問量を考慮すると、青山学院横浜英和中学校の国語の入試で重要なのはずばり「スピード」「正確さ」、つまり以下に速く、正確に素材分野設問を読み、内容を把握できるか、という点です。

これはどの中学校においても言えることなのですが、素材文の分量が多い学校の場合、より注目しなければいけない点だと言えるでしょう。

長文読解を行う際には、必ず文種ごとに読解の決まりごと、つまり解法があります。国語というとただなんとなく読んで、設問にもなんとなく答えて、という受験生がいらっしゃいますが、それでは絶対に正解できないのが国語の怖さです。解き方のセオリーに忠実に、正確に速く文章を読み、設問の意図を把握して解き進んでいくことが大切であり、それができれば高得点も十分狙える出題になっています。

設問のバリエーションがさまざまで、問われる内容が幅広い

一つひとつの設問を見てみると、記号選択肢問題や書き抜き問題が設問のほとんどを占めています。ただし、設問の内容をよく吟味してみると、文脈理解や文章の内容、原因と結果、要点、心情の読み取りなど、問われている内容は非常に多岐にわたります。

また、「正しいもの」「正しくないもの」を選ばせるといったように、設問自体を正確に読むことができなければ、出題者の意図に見事に引っかかってしまい、不正解になってしまいかねない問題が並んでいるのも特徴です。

問われているのは正確な「読みの力」と判断力

こうしたことから、青山学院横浜英和中学校の国語においては、正確な「読み」の力と、設問で「何を問われているのか」を瞬時に把握する総合的な「国語力」が問われていると言えるでしょう。

「要旨」「主題」の読み取りだけでなく、大問1題まるまる使った文章整序問題、漢字やことばの知識も単体の大問だけでなく、読解問題の小問としても出題されることもあるなど、設問ごとにしっかり頭を切り替えながら解き進まなければなりません。

客観的な読解ができるかが攻略のカギ

設問の数は決して少なくありませんが、決して難問・奇問が出題されているわけではありません。文章に忠実な、オーソドックスな出題が目立ちます。

ということは、求められているのは、「文脈にそった」「客観的な」読解が徹底できているかということだと言えます。出題されている設問も文章読解の基礎基本の力を問う良問がほとんどです。いかに速く、正確に文章の内容をつかむことができるか、が攻略のカギだと言えるでしょう。

記述問題は「わかるように説明できるか」が差をつける

記述問題は例年2問程度と決して数は多くないのですが、「具体的に」説明させる問題が出題されるのが特徴です。また、設問に条件がつけられており、また「本文の内容にそって」答えなければいけないので、「客観的で」「正確な」読みが要求されます。

この、「条件」がくせ者で、条件を読み落としてしまうと、単なる主観的な記述になってしまいかねない危険性があります。あくまでも求められているのは客観的に文章を読み、内容に即した記述だ、ということを忘れてはいけません。

記述の練習をする際には、「具体的に説明する」問題を、過去の入試問題や他校の入試問題からの類題などを活用して、数多く解くことが重要です。記述問題を解いたら、必ず添削しましょう。過去問題集の解答の場合、間違っていることもあるので注意が必要です。

できるだけ塾の先生などに添削を依頼し、正確に内容を把握しているか、書き方に問題はないかなどという点を指摘してもらって、また問題を解くことを繰り返していきましょう。

設問の形式も問われる内容もバリエーション豊か

青山学院横浜英和中学校の国語の入試問題の設問を見てみると、記号選択式問題から記述問題までと形式も、問われる内容も非常に幅広いです。

まずは客観的に、正確に文章を読み進む訓練を積むことが重要です。そのうえで、さまざまなタイプの設問を素早く解いていく練習を行っていきましょう。

記号選択式問題や書き抜き問題は、難易度もさまざまです。受験生ならみんな確実に正解するであろう基本的な問題を絶対に落とさないようにすることが大切です。そこで落としてしまうと大きく差をつくでしょう。

また、記述は「問われていることだけに答える」という意識を持って書く練習をすることが大切です。

漢字やことばの知識も重視

漢字は書き取り問題だけを出題する学校が多いのですが、書き取りと読みの両方が出題されるのが特徴です。一つひとつは決して難しくないのですが、配点が大問1題分あることからすると、1問も落とさないようにしなければいけません。

読みの問題が出題されることから、漢字が持つさまざまな意味を正確に理解しているかが問われています。漢字学習においては、書き取りに目が行く余りに読みをおろそかにすることもありますが、それは禁物です。

ことばに関する問題は、長文読解の中でも出てきます。パズル的な出題形式なので、四谷大塚のことばの問題集、四科のまとめなどで出題傾向に慣れておきましょう。漢字、慣用句、ことわざ、同義語、反意語といったことばのさまざまな問題を数多く解いておくことが対策になります。

まとめ~高得点をとるカギ

今回は、青山学院横浜英和中学校の国語で合格点をとるために、過去の出題傾向から特徴と攻略法を解説しました。高得点を取るカギは以下の4つです。

  • 平易な文章だが文章力が多く設問形式がさまざま。速く正確な読解力が必須
  • 記号選択肢問題や書き抜き問題は文章中の根拠から離れてはいけない
  • 記述問題は設問の条件を見落とさず、客観的にまとめる
  • 漢字やことばの基礎基本の運用能力

制限時間50分に対して大問5題、小問33問と一見それほど難易度が高く見えないかもしれません。しかし、文章量が10,000~12,000字と非常に多く、スピードと正確さが求められます。文章量の多さから、読み負けてしまうと平易な設問でも解ききることが難しくなってしまうでしょう。

記号選択問題、書き抜き問題、記述問題に共通して言えるのが、「文章中の根拠に基づいて」答える、という点です。設問を読んで答えを探しに行くという読解法ではまず攻略できません。まずは速く、正確に文章の内容を把握するための訓練が大前提となります。

記述問題も、このような正確な、客観的な読みができていれば、設問で聞かれていること自体はそれほど難しくありません。

多くを占める記号選択肢問題や書き抜き問題で高得点がとれるかどうか、また数は少ないですが、記述問題で内容を簡潔に、正確にまとめられるかが高得点をとるカギです。

スピードと正確さ、客観的な読みを徹底して、通常授業のテキストや過去問で対策していきましょう。

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一橋大学卒。 中学受験では、女子御三家の一角フェリス女学院に合格した実績を持ち、早稲田アカデミーにて長く教育業界に携わる。 得意科目の国語・社会はもちろん、自身の経験を活かした受験生を持つ保護者の心構えについても人気記事を連発。 現在は、高度な分析を必要とする学校別の対策記事を鋭意執筆中。