英文法を基本から!複合関係詞と関係代名詞のさまざまな用法について【詳しい例文付き】

今回は、関係詞節中で副詞の役割を果たす関係副詞について学んでいきます。

関係副詞には「where」「when」「why」「how」があり、そのうちの「where」「when」は継続用法としても使われます。

そして後半では、複合関係詞について見ていきます。

関係副詞

先行詞が表す語によって使われる関係副詞は異なります。以下の表にまとめたので、覚えましょう。

先行詞

場所を表す語

時を表す語

Reason

なし

関係副詞

Where

When

Why

How

where

  • This is the hospital where my aunt works.
    (これは私の叔母が働いている病院です)

上記の例文では関係副詞whereが使われています。先行詞はthe hospital(病院)で、その病院がどういう病院かというと、「叔母が働いている病院」というように説明しています。

また、関係副詞ではなく関係代名詞を使って、次のようにすることも可能です。

  • This is the hospital at which my aunt works.
    (これは私の叔母が働いている病院です)

この場合は、「My aunt works at the hospital.」という文が作れるから、《前置詞+which》でも可能になるのです。

when

  • There was a time when dinosaurs lived on the earth.
    (地球上に恐竜が生きていた時代がありました)

関係副詞whenは「その時〜する」という意味の節を作ります。「a time」は時を表す先行詞なのでwhenが使われています。

もちろん《前置詞+which》の形を用いて、次のように書き換えることも可能です。

  • There was a time in which dinosaurs lived on the earth.
    (地球上に恐竜が生きていた時代がありました)

また、whenの代わりに「that」を用いることもありますが、関係副詞のwhenやthatは省略されることが多いです。

why

  • Tell me the reason why you look so happy today.
    (今日そんなに嬉しそうな顔をしている理由を教えてよ)
  • I really like sweets. That’s why my teeth are bad.
    (私は甘いものが好きです。そういうわけで歯が悪いのです)

続いては関係副詞whyについて見ていきます。

「a/the reason」を先行詞とする関係副詞whyは「〜する(理由)」という意味の節を作ります。

しかし先行詞のthe reasonが省略された形もよく用いられます。「This/That is why〜」は一種の定型表現と考え、「こういう(そういう)わけで〜」と訳すことができます。

how

  • That’s how he succeeded in business.
    (そのようにして彼はビジネスに成功したのです)

最後に、関係副詞howは「〜するやり方(方法)は」という意味の節を作ります。

This is how…の形で使われることが多いです。なお、以下の例文のように「the way in which…」で表現することもあります。

  • Could you tell me the way in which I can get discount?
    (割引を受けられる方法を教えてくれませんか?)

関係副詞の継続用法

  • ①She moved to New York, where she studied music.
    (彼女はニューヨークへ引っ越し、そこで音楽の勉強をした)
  • ②I was taking a shower at seven, when the lights went out!
    (7時にシャワーを浴びていると、その時明かりが消えたんだ!)

関係副詞のwhereとwhenは継続用法で使うことができるが、どういう意味で使われているかは関係代名詞の場合と同じように文脈から考えることになります。

①は「そしてその場所で〜(= and there)」という意味に、②は「そしてその時〜(= and then)」という意味になります。

複合関係代名詞

  • ①The club admits whoever pays the entry fee.
    (そのクラブは入会金を払う人ならだれでも入会を認めている)
  • ②Help yourself to whichever you want.
    (どれでもほしいものを自由に取って食べてね)
  • ③You can order whatever you like.
    (好きなものを何でも注文していいよ)

関係代名詞に-everをつけたものを複合関係代名詞と呼び、「〜ならどんなものでも」という意味合いになります。

①のwhoeverは「〜する人は誰でも」、②のwhicheverは「〜するものはどれでも」、③のwhateverは「〜するものは何でも」という意味の名詞節を作ります。この複合関係代名詞は先行詞を含んでいます。

複合関係副詞

  • ①On holidays, we can get up whenever we want to.
    (休日には、いつでも好きな時に起きることができる)
  • ②I visit my uncle whenever I go to Osaka.
    (大阪に行く時はいつも、おじのところを訪れる)
  • ③Put the table wherever you like.
    (そのテーブルを君の好きな場所に置きなさい)

関係副詞に-everをつけたものを複合関係副詞と呼びます。

①のwheneverは「〜する時ならいつでも・〜する時はいつも」、②③のwhereverは「〜するところならどこでも」という意味の副詞節になっています。

譲歩を表す複合関係詞

  • Whoever calls me, I do not want to answer the phone.
    (だれが電話をかけてこようと、私は電話に出たくない)
  • Whichever you take, please return it tomorrow.
    (どれを持っていっても、明日返してね)
  • Whatever happens, I will always love you.
    (何が起ころうとも、あなたのことをいつも愛しています)

Whoever, whichever, whateverは「譲歩」の意味を表すこともあります。

①のWhoeverは「だれが〜しようとも」、②のWhicheverは「どれを〜しようとも」、③のWhateverは「何を〜しようとも」の意味になります。

  • However tired she is, she always smiles.
    (どんなに疲れていても彼女は笑顔を絶やさない)
  • ⑤You will be welcomed whenever you come.
    (君がいつ来ようと歓迎するよ)
  • ⑥I will be thinking of you wherever you go.
    (たとえ君がどこへいっても、僕は君のことを考えているよ)

Howeverは形容詞や副詞の前で使い、「どれほど〜でも」という譲歩の意味を表します。

①では《however+形容詞+主語+動詞》の形となっています。⑤のwheneverは「いつ〜しようとも」、⑥のwhereverは「どこで〜しようとも」という譲歩の意味になります。

関係代名詞の働きをする「as」と「than」

  • ①This is the same jacket as was worn by the actor in the movie.
    (これはその映画でその俳優が着ていたジャケットと同じジャケットだ)
  • ②You did more work than I had expected.
    (君は私が期待した以上の仕事をした)

「as」は関係代名詞のように、節の中で主語、保護、目的語の働きをすることがあります。

①のasは、主語の働きをしています。「than」は、関係代名詞と同じように、後に続く節の中で主語や目的語の働きをすることがあります。

②ではthanが、had expectedの目的語の働きをしています。

関係代名詞のさまざまな用法

  • ①The women who I thought was her sister was actually her mother.
    (私が彼女の姉だと思ったその女性は、実は彼女の母親だった)
  • ②The house of which you can see the red roof is ours.
    (赤い屋根が見える家が、私たちの家です)

関係代名詞の後に「I think」が続く①の文では、一旦この「I think」を外して、「the women who was her sister」と考えます。これに「I think」の意味を加え、「彼女の姉だと思った」とすることができます。

②では所有格を表すof whichが使われています。先行詞は人以外のものの場合は、「whose」の他に「of which」も使えます。

  • ①This music is what is called ‘’rap’’.
    (この音楽がいわゆる「ラップ」です)
  • ②His father made him what he is today.
    (彼の父が彼を今日の彼にした)
  • What with working and housekeeping, I am very busy.(仕事やら家事やらで、私は大変忙しい)

上記の例文たちは、whatを使った慣用表現です。①のwhat is calledは「いわゆる〜」、②のwhat S isは「現在のS」、③のwhat with A and Bは「AやらBやらで」という意味です。

その他にもwhat is moreで「そのうえ」、A is to B what C is to Dで「AのBに対する関係は、CのDに対する関係に等しい」という慣用表現があります。

最後に

いかがでしたか?今回は関係副詞、複合関係代名詞、複合関係副詞、そして関係代名詞のさまざまな用法とwhatの慣用表現を習いました。

「譲歩」を表す複合関係詞では語順や訳し方に注意しましょう。

【参考文献】
石黒昭博, 2016, 「総合英語Forest」桐原書店

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上智大学総合人間科学部社会学科の片倉優花です。 私は中高をドイツで過ごし、高校はインターナショナルスクールに通っていました。ドイツ語も英語も身につけないといけなくて語学習得に苦労したのですが、その経験を生かして、主に「英語」をみなさんに楽しく分かりやすく習得してもらえるような記事を書いていきます。現在は弓道サークルに所属していて、中高はバスケ部でした。他にも水泳やクラシックバレエなども過去に習っていて、体を動かすことが好きです。趣味は、読書、旅行、写真撮ること、食べることです。ドイツに住んでいた時に、ヨーロッパ中を旅行しました。お気に入りの場所は、イタリアのベネチア、フランスのモンサンミッシェル、トルコのイスタンブール、ドバイです。60ヶ国制覇を目指しています!英語だけでなく、モチベーションや勉強法なども書いていけたらなと思っています。 よろしくお願いします!