受験勉強をより早く、短い期間で終わらせるためには、何が重要で何が重要でないかを見極めることが大切です。
どの教科においても、受験期間は受験で必要な知識のみを完璧に頭に入れたいものです。
もちろん、試験のためだけでなく、趣味や教養を身につけるためであったり、将来のためであったり、勉強する理由は様々です。
しかし、受験を目の前にすると、どうしてもそのようなものよりも、とにかく試験で良い点数を取るために勉強をしたいと思う方も少なからずいるのではないでしょうか。
特に英語の勉強においては、試験に出ないような単語や文法をいくら覚えても受験用の英語力を身につけることは難しいです。
英語を勉強していく上で重要になるのは、絶対に必要な英単語のみを重点的に覚えていくことです。
そこで、今回は「システム英単語 Basic」を紹介していこうと思います。
Contents
特徴
まずは、この本の特徴から紹介していこうと思います。
本のレイアウト
最初のページでは、
- 本の使い方やコンセプト
- 基礎単語
が書いてあります。
この基礎単語のところでは、中学校で出てくるものが多く紹介されており、復習をしたり忘れているところの確認をしたりすることができます。
基礎単語のページが終わると、いよいよ単語のページに入ります。単語は3つのレベルに分けて記載されています。
それぞれのレベルの中では、
動詞→名詞→形容詞→副詞
の順で紹介されています。
単語のページでは、上部にミニマルフレーズがあり、その下に単語がいくつか並んでいます。
ミニマルフレーズとは、単語1つ1つに最適な語句や例文が紹介されているものです。
単語の横には、重要な意味が赤字で書いてあり、黒字でその他の意味も一緒に書いてあります。
注意すべき点は、☆印で紹介されていたり、Q&A形式で書かれていたり、とてもわかりやすく記載されています。
3つのレベルごとの単語の記載が終わると、次に、複数の意味を持つ単語を重点的に扱うセクションがあります。
ここでは、複数の重要な意味がある単語に対し、それぞれの意味に合ったミニマルフレーズを紹介しています。
また、この教材にはいくつかコラムも記載されています。
コラムでは、ジャンル別に英単語がまとめて紹介されています。
最後には、索引があります。
どんな人に向いているの?
次に、こちらの教材がどのような人にお勧めなのかを紹介していこうと思います。
受験勉強で大事なところだけ押さえたい方
この教材で紹介されている単語は、しっかりとしたデータの分析を基に厳選されています。なので、様々な意味や使い方を持つ単語についても、受験勉強で絶対に押さえておかなければならないものを重点的に扱っています。
さらにこの教材は、 入試問題のデータ分析だけでなく、英語の雑誌や実用英語のデータの分析をし、どのような用法・意味が多く使われているかを一つ一つ確認して単語を選んでいます。
つまり、無駄な知識を覚えたくない、受験勉強で一番大切な要点だけを覚えたい方にぴったりな教材なのです。
共通テストの勉強をしている方
この教材は、多くの大学入試や雑誌だけでなく、センター試験(共通テスト)の過去問をベースに、単語を厳選しています。つまり、入試に必要な重要単語はもちろん、共通テストにおいての重要な単語もしっかりと勉強することができる内容となっています。
また、後半で紹介されている多義語のセクションを利用することで、単語の意味を機械的に覚えるだけでなく、頻出の単語の使い方を要点を押さえながら勉強することができます。
オススメポイント
最後に、この教材のオススメポイントをいくつか紹介していこうと思います。
ミニマルフレーズ
まず、この教材の大きな特徴の一つであるミニマルフレーズです。
このミニマルフレーズは、他の英単語教材にはありません。単語一つ一つに例文を載せるのではなく、単語の一番大事な使い方を抜てきして、それだけを紹介しています。
ミニマルフレーズは、例文と一緒に載せてしまうと例文のイメージを強く受けてしまい、単語そのもののイメージが薄れてしまう、という考えにより生まれました。
言葉通り、できる限り小さな労力で大きな成果を得ることができます。
単語の意味、そして用法を確実に覚えてもらうために、長い例文として載せるのではなく、短くわかりやすい語句のみを載せているので、スピード感溢れる教材となっています。
無駄がない
この教材は、試験や受験勉強に特化しています。
単語のチョイスや紹介方法おいても、無駄がありません。
中学校の英語の復習も必要最低限で行い、文法等についての注意事項もQ&A方式のように工夫され、わかりやすくまとめられています。
なので、勉強をしている際に、
「これを勉強して、本当にテストに出るのかな。」
と不安になる要素を減らしてくれるのです。
このように、受験勉強において大切な、「要点をしっかり押さえる」に特化したこの教材を使うことにより、英語の基礎力を、無駄なくスピーディーに固めることができます。
最後に
これは筆者の個人的な感想ですが、ミニマルフレーズのように重要点のみを押さえた語句を覚えていると、実際に英語を使う場面となった時に文章の組み立てが上手くいかなくなる可能性があるのではないかと思います。
英語と日本語の違いの一つに、主語を毎回必要とするかしないか、という点があります。
英語は、日本語と比べると、主語を必要とする言い回しが多く存在します。そんな中、ミニマルフレーズのように単語に重きを置き語句のみを覚えようとしてしまうと、英語を感覚的に身につけることが難しくなってしまいます。
なので、この教材を使って勉強をする際は、単語とその使い方を覚えるだけでなく、実際にその単語を使えるようになるかどうかについても考えながら進めていくと良いのではないでしょうか。
受験勉強に最適な勉強方法はもちろん大切ですが、入試の方針も変わりつつある現在、自信を持って英語を使えるようになるためのしっかりとした英語力も向上させていくことも大切です。
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参考
早稲田大学法学部在学。
中学からの留学経験を活かした英語力を元に、初学者が躓くポイントをわかりやすく解説します!