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呼吸(異化)とは
呼吸(異化)…細胞内で有機物などの呼吸基質を分解して
エネルギーを取り出す働き。
O2を用いる呼吸とO2を用いない発酵がある。
代謝 →・同化
・異化
異化 →・呼吸
・発酵
化学反応式
※覚える
C6H12O6 + 6O2 + 6H2O → 6CO2 + 12H2O + 38ATP
グルコース 水:少し必要 水:たくさん出来る
☆1分子のグルコースから、38分子のATPが生成される。
呼吸は次の3つの過程からなる。
解糖系…細胞質基質で行われる。ATPは2分子できる。
↓
クエン酸回路…ミトコンドリアのマトリックスで行われ、
ATPは2分子できる。
↓
電子伝達系…ミトコンドリアのクリステ(内膜)で行われ、
ATPは34分子できる。
呼吸の詳しい反応
解糖系
- 1分子のグルコースが複数の酵素によって徐々に分解され、2分子のピルビン酸になる過程。O2は反応に使われない。
- 2分子の「NADH + H+」と2分子のATPがつくられる。
- 「NADH + H+」をつくるときには、脱水素酵素と呼ばれる酵素がはたらく。
クエン酸回路
- CO2が生じるときには、脱炭酸酵素がはたらく。
- 2分子のピルビン酸は脱水素酵素や炭酸酵素の作用を受け、アセチルCoA(アセチルコエー)になる。
- アセチルCoA【C2化合物】は、オキサロ酢酸【C4化合物】と
結合してクエン酸【C6化合物】となる。 - 6H2O(2H2Oが3箇所)が加わり、全部で8分子の「NADH + H+」と2分子の「FADH2」と6CO2と2分子のATPが生じる。
水素分子は全部で20分子。
電子伝達系
解糖系とクエン酸回路で生じた合計24Hが使われる。
24Hは24H+と24e–に分かれ、24e–は内膜にあるシトクロム(Feを含むタンパク質)を次々と受け渡される。
このときに生じるエネルギーを利用してH+がマトリックスから膜間へと能動輸送される。膜間での濃度が高まったH+は、ATP合成酵素の中を勢いよく流れてマトリックスへと戻る。
このとき、多量のエネルギーが放出され、34分子のATPがつくられる。これを酸化化リン酸化といい、化学浸透説にもとづく。
H+は、酸化酵素(オキシダーゼ)の作用により最後に6O2と反応して12H2Oになる。
知識の確認
最後に簡単な問題を出したいと思います。ぜひ知識の確認に役立ててみてください。
【問題】
問1:解糖系は何で行われ、ATPは何分子できますか?
問2:クエン酸回路は何で行われ、ATPは何分子できますか?
問3:アセチルCoAとオキサロ酢酸が結合すると何になりますか?
問4:電子伝達系は何で行われ、ATPは何分子てまきますか?
【解答】
問1:細胞質気質、2分子 問2:ミトコンドリアのマトリックス、2分子 問3:クエン酸 問4:ミトコンドリアのクリステ、34分子
まとめ……の前に
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おわりに
今回は呼吸の過程と反応について解説しました。見慣れない単語や複雑な化学式が何度も出てきたと思うので、本記事や自分の参考書などを使って繰り返し学習を行い、定着を図るようにしてください!