第二次世界大戦の終戦後、戦争や紛争を防ぎ世界の平和を維持することを目的に作られたのが国際連合( United Nations)です。では、国際連合とはどのような期間で、どのような活動をしているのでしょうか。詳しくみていきましょう。
国際連盟
国際連合について見ていく前に、第一次世界大戦後に作られた史上初の国際平和機構である国際連盟について見ていきましょう。
国際連盟は、ベルサイユ条約に基づき1920年1月10日に発足し、本部はスイスのジュネーブに置かれました。国際平和の維持と国際協力を目的とし、理事会は第一次世界大戦の主たる同盟・連合国であった4常任理事国(日本、イギリス、フランス、イタリア、のちドイツ、ロシア(当時ソ連)が加わりました)と総会選出の4非常任理事国(のち9ヵ国)で構成されました。
1930年代に入りファシズムの台頭と大国の武力政策を抑止できず、第二次大戦が勃発してしまいます。第二次世界大戦により機能が停止し、1946年1月国際連合発足に伴い、4月に解散しました。
国際連合
「国際連合(United Nations:連合国)」という名称は第二次世界大戦中にアメリカのフランクリン・D・ルーズベルト大統領が考え出したものでした。国際連盟の後を受けて、第二次世界大戦直後に設立され、国際平和と安全の維持を目的としてつくられた平和機構です。
国連憲章が定める国連の目的は、以下の通りです。
- 国際の平和と安全を維持すること。
- 人民の同権および自決の原則の尊重に基礎をおいて諸国間の友好関係を発展させること。
- 経済的、社会的、文化的または人道的性質を有する国際問題を解決し、かつ人権および基本的自由の尊重を促進することについて協力すること。
- これらの共通の目的を達成するにあたって諸国の行動を調和するための中心となること。
上記に述べた目的を達するために国際連合には主要機関として総会、安全保障理事会、経済社会理事会、信託統治理事会、国際司法裁判所、事務局の6つの機関を設けています。そのほか15の専門機関(specialized agencies)と数多くの計画(programmes)や基金(funds)、各種機関があります。
安全保障理事会は、常任理事国である中国、フランス、ロシア、英国、米国の5カ国と、非常任理事国であるアルバニア(2023)、ブラジル(2023)、ガボン(2023)、ガーナ(2023)、インド(2022)、アイルランド(2022)、ケニア(2022)、メキシコ(2022)、ノルウェー(2022)、アラブ首長国連邦(2023)の10カ国で構成されています。
※( )内は任期期限年
国際連合の専門機関の一つに発展途上国などで子どもの命をと健康を守る活動をしているユニセフ(UNICEF:国連児童基金)や、紛争地域の平和の維持を図る手段として紛争解決の支援を目的とする活動を行う国連平和維持活動(United Nations Peacekeeping Operations:略称UN PKO又は単にPKO)などもあります。
SDGs
2015年9月の国連サミットで2030年までに達成すべき具体的な目標を17項目を掲げた「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」が採択されました。
( https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/about/ )
環境問題だけでなく、貧困、ジェンダーなど様々な項目について「持続可能な」未来のための目標について掲げられています。
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