中学受験・社会 歴史~文化史をまとめてみよう その2

前回の文化史の記事では、飛鳥時代から室町時代にかけて、それぞれの文化の特徴と混乱しやすい部分をまとめました。今回は、安土・桃山時代と江戸時代の文化の特徴と代表的な史料についてまとめていきます。

文化史は政治史の裏に隠れがちですが、政治の中心になっている人々時代の中心となっている人々が作り上げているのが文化です。政治と文化は一体という意識をもって学習しましょう。また、文化史の場合、史料問題や、どの時代の文化がどういう特徴を持っていたかという並べ替え問題が頻出です。資料集を常に参照しながら、その時代の重要な史料をしっかり覚えておきましょう。

安土・桃山時代とは

そもそも安土・桃山時代とは?

そもそも、安土・桃山時代とはどういう時代でしょう?じつは、安土・桃山、名前は知っていてもどういう時代か説明しなさい、というとよくわかっていない受験生が多いのです。

安土・桃山時代とは、室町幕府滅亡から江戸幕府ができるまで、つまり織田信長と豊臣秀吉の時代です。織田信長の「安土城」と、豊臣秀吉の「桃山城(伏見城)」が名前の由来です。

安土・桃山文化の特徴

  • 豪華で壮大な文化
  • 戦国大名や、豪商が中心となって発展した
  • 茶道、障壁画、浄瑠璃、かぶき踊り、姫路城、大阪城など特徴的な文化が発展した

織田信長は西洋文化にも関心があり、派手好きに思われるかもしれませんが、意外に庶民のための政策を打っていました。そんな織田信長と、正真正銘派手好きだった豊臣秀吉の性格が文化に反映されています。

また、この文化の特徴としては、仏教の影響が薄いということが挙げられます。これまでの時代との大きな違いですね。戦国大名によって寺院の力が弱まっていた、という政治状況が影響しています。時代や権力者のイメージと文化はリンクさせて理解し、覚えるようにしましょう。

江戸時代の文化

江戸時代の文化が、元禄文化と化政文化に分けられることはよくご存じだと思います。それぞれの時代ごとに、とにかく代表的な文化的作品が多いので、それらがどちらの文化のものなのかをしっかり判別できるようになることが大切です。狙われやすいところでもありますから、しっかり理解しておきましょう。

元禄文化

  • 5代将軍徳川綱吉から8代将軍徳川吉宗の時代の文化
  • 上方(京都、大阪)の町人文化
  • 俳諧(松尾芭蕉『奥の細道』)、浮世絵(菱川師宣『見返り美人図』)、装飾画(俵屋宗達、尾形光琳)
  • 浮世草子(井原西鶴『日本永代蔵』)、人形浄瑠璃(近松門左衛門『曽根崎心中』)など

よく言われる語呂合わせとして、「げんろくがちかいひをまつ」というものがあります。つまり、「げんろく(元禄)がちかい(近松門左衛門と井原西鶴)ひ(菱川師宣)を(尾形光琳)まつ(松尾芭蕉)」というわけです。たくさんの文化作品が出てくるところなので、覚える工夫の一つに参考にしてみてください。

このころは、町人が経済力をつけて豊かになり、現世を思うままに生きる、ということに関心が集まっていたようです。世の中が不穏になると来世志向が強まって仏教文化が発達し、安泰になって豊かになってくると現世志向が強まるという人の気持ちがわかると理解しやすいですね。文化史全般に言えることですので、ぜひ持っていただきたい視点です。たとえば、室町時代までの文化では、政情不安や疫病の流行、戦乱や一揆が絶えなかった時代には、仏教の教えに時の権力者が率先してすがる、という風潮がありましたね。世の中のムードがどうだったのかイメージしながら覚えるとしっかり定着しますよ。

化政文化

  • 寛政の改革から天保の改革のころの文化
  • 江戸中心の町人文化
  • 浮世絵(喜多川歌麿の美人画、葛飾北斎『富嶽三十六景』、歌川広重『東海道五十三次』)
  • 俳諧(与謝蕪村、小林一茶)
  • 小説(十返舎一九『東海道中膝栗毛』、滝沢馬琴『南総里見八犬伝』)
  • 狂歌、川柳

世の中に対しての風刺、皮肉が好まれた時期といってもいいでしょう。それが文化にも現れています。政治を皮肉った落首が町人の集まる橋のふもとにたてられたりするなど、幕府の政治も次第に力を失い始め、世の中の人の中に批判精神が生まれていた様子がわかります。

文化の特徴を示すキャッチフレーズと代表作品

先ほども書きましたが、文化の特徴を示すキャッチフレーズは決まっています。安土・桃山文化なら、「豪華・壮大」、元禄文化なら「上方中心の町人文化」などです。文化の特徴をイメージしやすいですから、ぜひこのキャッチフレーズも一緒に覚えてしまいましょう。

各文化の代表作品については、資料集をしっかり読み込んで、ビジュアルで確認しておきたいですね。それぞれ、どの文化の作品なのか、キャッチフレーズに示される特徴が作品にどのように表れているのか確かめながら整理しておきましょう。資料集には、その作品についての説明も書いてあります。細かすぎるものは覚えなくてもよいですが、もし難関校・最難関校を目指す場合は、その作品がどういうものなのか、どういう背景で作られたものなのかという説明も知っておくとより理解が深まりますので、しっかり確認しておきましょう。

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