イタリア・ルネサンスとは?[たった15分で要点を総ざらい!受験に役立つ世界史ノート]

ここではイタリア・ルネサンスについて学びます。ルネサンスとは何なのか?どのような背景はあったのか?どのような文化・芸術が生まれたのか?など、イタリア・ルネサンスの基本をしっかりと押さえておきましょう!

イタリア・ルネサンスとは?

ルネサンス

ルネサンスの意味

☆ルネサンス(文芸復興):14世紀~16世紀
19世紀の歴史家・ミシュレ(仏)は、この時期の文芸復興をフランス語で再生を意味するルネサンスという言葉を用いて表した。ギリシア・ローマの精神(ヒューマニズム)に注目し、神中心の世界から人間中心の世界へと脱却を図る動きである。ルネサンスはイタリア北部から広がり、次第にヨーロッパ各地に拡大した。

※12世紀にもカロリング=ルネサンスはあったので「ルネサンス=14~16世紀」ではない
※カロリング=ルネサンスはギリシアの優れた知識を後世に残した点で重要な時期であり、結果として14~16世紀のルネサンスにも大きな影響を与えた

イタリア都市とその市民の生活

  • イタリア=ルネサンスの背景
  1. 北イタリアの都市が地中海貿易(東方貿易:レヴァント貿易)を行っており、繁栄していた。
  2. 地中海貿易や十字軍により、イタリア以東のギリシア・ローマ文化やイスラーム・ビザンツ文化が流入した。
  3. 古代ローマへの関心の高まり
  • イタリア=ルネサンスの中心地
  1. フィレンツェ(14世紀~15世紀):東方貿易毛織物工業により繁栄
    メディチ家(フィレンツェで最大の権力を持った金融業一家)の文化保護・奨励》

    • コジモ=デ=メディチ…アカデミープラトン学園:古典研究施設)の設立
    • ロレンツォ=デ=メディチ(コジモ孫)…メディチ家最盛期の当主:この頃ボッティチェリやミケランジェロらが活躍
    • ローマ教皇レオ10世
      1494年 サヴォナローラ(ドミニコ修道会)が神政政治を行い、文化人が他都市に流出
  2. ローマ・ヴェネツィア(16世紀)

新しい人間観と人間像

中世は神を中心とした世界。その一方ルネサンス期は人間に注目する。
中世の絵画とルネサンス期以降の絵画を比べてみると、人間がよりリアルに描かれていることがわかるだろう。

<ルネサンス期の詩人・作家(イタリア)>

  • ダンテ(1265年~1321年):『神曲』をトスカナ語で著す…フィレンツェ出身
  • ペトラルカ(1304年~1374年):『叙情詩集』、人文主義ヒューマニズム)の提唱
  • ボッカチオ(1313年~1375年):『デカメロン』…フィレンツェ出身
  • マキャベリ(1469年~1527年):『君主論』、近代政治学の祖…フィレンツェ出身

※余談
作品内容を軽くみてみましょう!

  1. ダンテ『神曲
    古代ローマの詩人で、『アエネイス』を著したヴェルギリウスと永遠の恋人・ベアトリーチェに導かれ、地獄、煉獄、そして天国を巡る話。
    ※煉獄…天国には行けないが地獄に行く程でもない人の行くところ。罪を償うと天国に行くことができる。
  2. ペトラルカ叙情詩集
    理想の恋人・ラウラへの想いを集めた話らしい。(ラウラが実在したかどうかについて専門家でも意見が分かれていたという。)
  3. ボッカチオデカメロン
    腐敗した聖職者を痛烈に批判する内容
  4. マキャベリ君主論
    イタリア戦争(1494年~1559年)で、フランス国王のフランソワ1世がイタリア領土に侵攻。それを見てイタリアの統一が必要だと感じた結果著したもの。
    マキャベリの説の一つの「目的のためには手段を選ばない」主義、通称・権謀術数主義はマキャベリズムと呼ばれるようになった。

<ルネサンス期の詩人・作家(イタリア以外)>

  • チョーサー(1340年頃~1400年)〔英〕:『カンタベリー物語』(ボッカチオの影響)
  • エラスムス(1469年頃~1536年)〔ネーデルラント〕:『愚神礼賛
  • ブラント(1457・58年~1521年)〔独〕:『阿保船』
  • トマス=モア(1478年~1535年)〔英〕:『ユートピア
  • ラブレー(1494年~1553年頃)〔仏〕:『ガルガンチュアとパンタグリュエル物語
  • セルバンテス(1547年~1616年)〔西〕:『ドン=キホーテ』
  • シェークスピア(1564年~1616年)〔英〕:『ヴェニスの商人』など

<ルネサンス期の古典研究・翻訳>

  • エラスムス(1469年頃~1536年)〔ネーデルラント〕:ギリシア語の『新約聖書』の校訂・改正
  • ロイヒリン(1455年~1522年)〔独〕:ヘブライ語の研究
  • フッテン(1488年~1523年)〔独〕:宗教改革を支持した人文主義者
  • モンテーニュ(1533年~1592年)〔仏〕:『エセー(随想録)

イタリア=ルネサンスの美術と天才たち

  • 建築と建築家(ルネサンス様式)
    • サンタ=マリア大聖堂(フィレンツェ):ブルネレスキ
    • サン=ピエトロ大聖堂(ヴァチカン):設計:ブラマンテラファエロミケランジェロ
  • 画家
    • ジョット(14世紀):『聖フランチェスコの生涯』
    • ボッティチェリ(15世紀):『』、『ヴィーナスの誕生


《ヴィーナスの誕生》

☆三大巨匠

    • レオナルド=ダ=ヴィンチ(15世紀):『最後の晩餐』、『モナ=リザ
    • ミケランジェロ(16世紀):『天地創造』、『最後の審判』→システィーナ礼拝堂(ヴァチカン)
    • ラファエロ(16世紀): 聖母子像を数多く描く、『大公の聖母』


《最後の晩餐》

  • 彫刻家
    • ドナテッロ
    • ミケランジェロ:『ピエタ』、『ダヴィデ


《ダヴィデ》

※余談

ルネサンスを代表する偉人や作品の数々。しかし有名なものでも、いざ作品名や時代、人物名覚えようとするとストーリー性がなく覚えにくい…と感じている方はいませんか?
そんな方にオススメな漫画が白泉社から出版されている川原泉さんの『バビロンまで何マイル?』です。この本の中には15世紀末という、まさにルネサンス真っ只中のイタリアに現代の高校生二人がタイムスリップするお話があります。その時期の時代背景から人物関係、地理関係までをこの一冊で大まかに知ることができます。
勉強のあいまの息抜きがてら読んでみてはいかがですか?

今回はイタリア・ルネサンスについて注目しました。次回は、イタリア以外のヨーロッパ地域で活躍したルネサンスの偉人たちを見ていきたいと思います。

続きはこちら→ ルネサンス期の文化と科学の発展

おすすめ記事

参照

  • 木下康彦・木村靖二・吉田寅編『詳説世界史研究 改訂版』、 山川出版社、 2018年
  • 八尾師誠監修 川音強著『改めて知る 国ごと,地域ごとにまとめ直した高校世界史 増補版―上巻―』、清水書院、2015年
  • goo国語辞典 HP 最終閲覧日 2020/4/30
  • The Museums of Florence HP 最終閲覧日2020/5/1
  • 西洋絵画美術館 HP 最終閲覧日2020/4/30
  • 世界の美術ガイド HP 最終閲覧日2020/4/30

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大分舞鶴高校を卒業し1浪して東京女子大学へ進学。 浪人時は高校時代に憧れた東京への進学をモチベーションに、世界史・国語・英語の学習に励み、その結果、センター試験にて世界史満点の快挙を成し遂げる。 現在、大学では産業心理学を専攻し、社会人の社内の人間関係やストレス・鬱発症者の職場復帰プランケアの研究を行っており、卒業後はマスメディア業界への就職を予定。趣味は、幼少期の豊富な習い事経験から、声楽・バレエ・ピアノ・生花と多彩。