スペインの新大陸征服と大航海時代のヨーロッパ世界[たった15分で要点を総ざらい!受験に役立つ世界史ノート]

今回は、大航海時代について学習します。ここでは、コンキスタドールと呼ばれるヨーロッパの征服者たちが新大陸征服へと乗り出し、植民地化が進んでゆく様子をしっかりと押さえておくことが重要になってきます。今回確認するスペインの征服活動をマスターしたら、ポルトガルによる海路の開拓活動も併せてチェックしておきましょう!

スペインの新大陸征服と大航海時代のヨーロッパ世界

新大陸の征服とコンキスタドールの活動

コンキスタドール(征服者)たち>

  • エルナン=コルテス1521年 アステカ王国滅亡
    アステカ文明

    テノチティトラン(現在のメキシコシティ)
    時期 12世紀~1521年
    14世紀 アステカ王国建国。 ※テノチティトランをテスココ湖上の小島に建設
    特徴
    • チチメカ族一派アステカ族によりメキシコ高原に形成
    • 青銅器の使用
    • チナンバ農法(特殊な農法)
    • 太陽暦
    • モンテスマ…コルテスが訪れた時の王。国内の反乱で殺害された。
    • クワウテモク…モンテスマの次に王座に就き、最後の国王となった。
  • フランシス=ピサロ :1533年 インカ帝国滅亡。ピサロによって最後の皇帝・アタワルパが処刑されて滅亡した。
    インカ帝国

    クスコ
    時期 15世紀〜1533年
    特徴
    • ケチュア(インカ)人によってペルー南部に建国
    • 駅伝制、道路網の整備
    • 皇帝は太陽神インティの子として崇められる
    • キープ(結縄)の使用…文字は使用していない
    • 十進法
    • マチュ=ピチュという城塞都市を作る
    • 青銅器を使用

<補足:古代アメリカ文明の復習>

☆古代アメリカ文明の特徴

  • 先住民はインディオ(インディアン)というモンゴロイド系人種
  • トウモロコシジャガイモトマトタバコなどを栽培 農耕文化
  • 青銅器文化で鉄器、牛、馬などがいない
  1. メソアメリカ文明
    オルメカ文明 時期:BC1200年頃〜紀元前後
    場所:メキシコ湾岸
    テオティワカン文明 時期:BC1世紀〜AD6世紀
    場所:メキシコ高原
    特徴:太陽のピラミッド


    太陽のピラミッド

    マヤ文明 時期:4世紀〜14世紀→スペイン人により征服される
    場所:ユカタン半島中心
    特徴:ピラミッド型の神殿→神権政治、マヤ文字(象形文字)、ゼロの概念、二十進法、太陽暦
    トルテカ文明 時期:10世紀〜12世紀
    場所:メキシコ高原
    アステカ文明 時期:12世紀〜16世紀
    場所:メキシコ高原
    特徴:14世紀〜アステカ王国 成立
  2. アンデス文明

    チャビン文明 時期:BC10世紀頃
    場所:ペルー北部
    ナスカ文明 時期:1世紀~8世紀
    場所:ペルー
    特徴:ナスカの地上絵
    インカ文明 時期:15世紀〜16世紀
    場所:ペルー
    特徴:15世紀 インカ帝国建国

スペインの植民地経営

新大陸

  • エンコミエンダ制(16世紀~):植民者に征服した土地の住民の統治を任せる制度
  • ポトシ銀山(ボリビア) 開発に先住民を酷使(→ラス=カサスドミニコ修道士)という聖職者が批判)

  1. 先住民(インディオ)の人口の減少
    エンコミエンダ制、ヨーロッパからの伝染病、鉱山での過酷労働が原因
  2. エンコミエンダ制の廃止
    ラス=カサスの著した『インディアスの破壊についての簡潔な報告』というエンコミエンダ制によるインディオの減少への批判でスペイン国内に運動が巻き起こり、エンコミエンダ制が廃止された

  • アフリカから黒人奴隷を輸入
  • エンコミエンダ制に代わりアシエンダ制が始まる
    ※アシエンダ制(17・18世紀): 大農園制
  • サトウキビ栽培プランテーションが西インド諸島で普及→黒人奴隷の酷使

〔ポトシ銀山〕

航海と船

大航海時代を可能にしたのは航海技術の発達である。ここでは、航海に必要不可欠な船と地図に注目する。

<船の進化>

~14世紀
  • ガレー船:手漕ぎの船
15世紀初
  • キャラヴェル船:3本のマストに三角形の3枚の帆が特徴
    例)エンリケ航海王子時代の船
15世紀半
  • ナウ船:キャラヴェル船より大きく、長距離の航海に適した船。スペインで作られたキャラック船。
    ※ナウ船より少し大きい船はガレオン船
    例)コロンブスのサンタ・マリア号
  • キャラック船:長距離の航海により適した大きな船で三角と四角の帆が特徴

大航海時代がもたらしたもの

世界の一体化の開始
<16世紀以降のヨーロッパ世界における変容>

  • 商業革命:地中海中心の経済体制→西ヨーロッパ中心の経済体制になる
    • 地中海などの商業都市の没落
    • 西ヨーロッパ諸都市の繁栄(リスボンアントウェルペン)
  • 価格革命:ポトシ銀山などの発見→貨幣価値の下落・物価の高騰が起こり、経済が活性化
    • 南ドイツの諸都市(アウクスブルクetc.)の没落
    • 固定地代に頼っていた西ヨーロッパの封建領主らの没落
  • グーツヘルシャフト(農業領主制)の発展→農民を奴隷化、農園の経営
    ※グーツヘルシャフトとは…
    プロイセン(独)で行われた領主制。エルベ川以東でユンカー(地主貴族)が行ったもので、農民を土地に縛り農奴化し、拡大した領主の直営地を運営した。
  • 生活革命:新大陸からのタバコ、ジャガイモなどの流入が背景にある

一体化する世界

大航海時代を経て、世界には「支配する国」と「支配される国・地域」が誕生した。近代世界システムの始まりである。ヨーロッパ諸国は新大陸・アメリカ、アフリカ、アジアに進出。結果、世界各地の沿岸都市が国際的な商業都市として発展した。

→続きはこちら イタリア・ルネサンスとは?

おすすめ記事

参照

  • 木下康彦・木村靖二・吉田寅編『詳説世界史研究 改訂版』、 山川出版社、 2018年
  • 八尾師誠監修 川音強著『改めて知る 国ごと,地域ごとにまとめ直した高校世界史 増補版―上巻―』、清水書院、2015年
  • 八尾師誠監修 川音強著『改めて知る 国ごと,地域ごとにまとめ直した高校世界史 増補版―中巻―』、清水書院、2015年
  • JTB HP 最終閲覧日2020/04/22
  • UNESCO HP 最終閲覧日2020/04/24
  • 一般財団法人中東協力センター HP 最終閲覧日2020/04/24

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大分舞鶴高校を卒業し1浪して東京女子大学へ進学。 浪人時は高校時代に憧れた東京への進学をモチベーションに、世界史・国語・英語の学習に励み、その結果、センター試験にて世界史満点の快挙を成し遂げる。 現在、大学では産業心理学を専攻し、社会人の社内の人間関係やストレス・鬱発症者の職場復帰プランケアの研究を行っており、卒業後はマスメディア業界への就職を予定。趣味は、幼少期の豊富な習い事経験から、声楽・バレエ・ピアノ・生花と多彩。