【大学受験世界史】”人類史の始まり”「先史」の世界をわかりやすく解説!!

今回は、人類史の始まりとも言える先史の世界についてわかりやすくまとめていきたいと思います。先史は試験で問われることの少ない印象かと思いますが、人類の歴史の始まりはその後の現代に至るまでの世界史を学ぶ前にしっかりと学んでおきたい内容でもあります。人種や民族の違いについても一度理解しておきましょう!

先史の世界

最古の人類

(1) 猿人

  • 時期:約700万年前〜
  • 場所:アフリカ
  • 特徴:
    • 直立二足歩行
    • 打製石器(例. 礫石器)の使用

〔礫石器〕

<直立二足歩行はすごい!>

  • 脳が大きくなった。
    • 四足歩行の場合、大きな脳は首への負担が大きいため、脳の重さに限界があった。しかし、直立の二足歩行により脳を首だけでなく腰、足など全身で支えられるようになった。
  • 手先が器用になった。
    • 礫石器などの打製石器を作ることが可能になった。

<様々な猿人>

  • アウストラロピテクス(南の猿)
    • 南、東アフリカ各地で発見された最も有名な猿人。
  • ラミダス猿人
    • エチオピア付近で多く発見された猿人。
  • サヘラントロプス
    • アフリカ北部から中部にかけて発見された猿人。トゥーマイという愛称をつけられたため、度々トゥーマイ猿人とも呼ばれる。
(2) 原人
  • ホモ=ハビリス(器用な人)
    • 時期:240万年前〜180万年前
    • 場所:タンザニアで発見
  • ホモ=エレクトゥス
    • 時期:約150万年前〜
    • 特徴:
      • 握斧(ハンド=アックス)の使用
      • 言語の使用(諸説あり)
  • ジャワ原人(直立猿人、ピテカントロプス=エレクトゥス)
    • 場所:ジャワ島(インドネシア)で発見
      • ※発見したのはオランダ人
  • 北京原人
    • 場所:北京郊外の周口店で発見(中国)
    • 特徴:を使用
  • ハイデルベルク人
    • 場所:ドイツで発見

旧人

(1) 旧人

  • 時期:約60万年前〜
  • 特徴:剝片石器の使用

(2)ネアンデルタール人(ホモ=サピエンス=ネアンデルターレンシス)

  • 場所:ドイツ
  • 特徴:
    • 埋葬の風習
    • (獣の皮を使った)衣服の使用

新人の登場

(1) 新人(ホモ=サピエンス、現生人類)

  • 時期:約4万年前〜
  • 特徴:呪術行為(洞穴絵画に繋がる)

(2) 様々な新人

  • 周口店上洞人
    • 場所:北京付近の周口店で発見(中国)
  • クロマニョン人
    • 場所:南フランスで発見
    • 特徴:洞穴絵画 (アルタミラ〔西〕、ラスコー〔仏〕)

[アルタミラ]

  • グリマルディ人
    • 場所:北西イタリアで発見
  • 浜北人
    • 場所:静岡県で発見

[猿人    →原人    →旧人   →新人    (→いま)]

新環境への適応

先史時代には大きく分けて3つの時代がある。旧石器時代、中石器時代、新石器時代。まず、旧石器時代。地質時代で更新世(氷河期〜間氷河期)にあたるこの時代の特徴には、狩猟・採集の獲得経済であることや打製石器(礫石器、握斧や剝片石器)、骨角器などの使用が挙げられる。また原始宗教・美術の発生が見受けられる。中石器時代は旧石器時代から新石器時代への移行期であり、細石器や弓矢の使用が代表的な特徴だと言える。最後に新石器時代。地質時代では完新世(後氷河期)である。特徴としては磨製石器の使用、農耕・牧畜による生産経済が挙げられる。

[磨製石器と打製石器]

農耕・牧畜の開始

  • 時期:紀元前7000年頃
  • (主な)場所:西アジアの「肥沃な三日月地帯」(メソポタミア、エジプト、シリア、パレスチナが他の砂漠地帯と比べて豊かな土地柄であったため)

〔肥沃な三日月地帯〕

  • 特徴:麦類の栽培
    • 乾地(天水)農法・略奪農法
      • ※農地を転々とするため大規模な集落は不可能
      • ※初期の農法
    • 灌漑農業
      • 生産経済へ→食料生産革命
  • 主な初期農村:
    • ジャルモ遺跡(イラク)
    • イェリコ遺跡(ヨルダン川西岸…死海付近)

初期農村から都市国家へ

  • 都市国家ができるまで(紀元前4000年ごろのメソポタミア南部の例)
    • 灌漑農業などで生産力が上がり、人口が増えた。そのことにより神殿を中心に都市が興る。神殿などの存在により、神官の権力が上がり、階級や身分の違いができた。このころに文字ができたと言われる。
  • 主な初期都市
    • シュメール人による都市国家(紀元前2700年ごろ メソポタミア)
  • 四大文明の成立
    • メソポタミア文明ティグリス川ユーフラテス川流域)
    • エジプト文明ナイル川流域)
    • インダス文明インダス川流域)
    • 黄河文明黄河流域)

人種と言語の分化

(1)人種

  • モンゴロイド(黄色人種:アジアに多い)
  • コーカソイド(白色人種:ヨーロッパに多い)
  • ネグロイド(黒色人種:アフリカに多い)

★人種と民族の違い

人種は身体的特徴に基づいて分類している一方、民族は言語や宗教、習慣などと言ったカルチャーで分類している。

(2)言語

  • インド=ヨーロッパ語族
    • インド=イラン語派
      • 例. サンスクリット語、ヒンディー語
    • ゲルマン語派
      • 例. 英語、ドイツ語、ノルウェー語、スウェーデン語
    • イタリック語派
      • 例. フランス語、イタリア語、スペイン語
    • ケルト語派
      • 例. アイルランド語、スコットランド=ゲール語
    • ギリシア語派
      • 例. ギリシア語
    • スラブ語派
      • 例. ロシア語、 ウクライナ語、 ポーランド語
    • バルト語派
      • 例. リトアニア語
    • アナトリア語派
      • 例. ヒッタイト語
  • その他
    • ウラル語族
      • 例. ハンガリー語、 フィンランド語
    • アルタイ語族
      • テュルク語派
        • 例. トルコ語、 ウイグル語
      • モンゴル語派
        • 例. モンゴル語
      • ツングース語派
        • 例. 満州語、朝鮮語
    • シナ=チベット語族
      • 例. 中国語、チベット語
    • オーストロネシア語族
      • 例. インドネシア語、マレーシア語、タガログ語
    • オーストロアジア語族
      • 例. ベトナム語、モン語
    • ドラヴィダ語族
      • 例. タミル語
    • アフロ=アジア語族
      • セム語派
        • 例. アッカド語、バビロニア語、アッシリア語、アラム語、フェニキア語、ヘブライ語、アラビア語
      • エジプト語派
        • 例. 古代エジプト語
      • チャド語派
        • 例. ハウサ語
    • アフリカ語族
      • 例. スワヒリ語
    • アメリカ語族
      • 例. イヌイット語、マヤ語

(*例は一部です。)

★ここでのポイント

北欧といえばノルウェー、スウエーデン、フィンランドですよね。でも言語の系統を見るとノルウェーとスウェーデンは同じインド=ヨーロッパ語族ゲルマン語派なのにフィンランドはウラル語族に分類されています。

実は、言語だけに注目するとフィンランドはアジアなんです。なぜかというと、フィンランド語は分類されているウラル語族がアジアの言語と同じルーツを持っているから。

例えば、大昔の朝鮮語に見られる発音や日本の東北、日本海側に見られる方言にウラル語族特有の言語的特徴が見受けられます。見た目も文化も全く違うように見える北欧が少し身近に感じませんか?

ちなみに、日本語はどの語族に属していると思いますか?

実は…、不明なんです!

正確に言うと、いろいろな語族に日本語に繋がる特徴が少しずつあるようで。確実に言えることは、琉球語との系統関係だけだそうです。

ここまで聞いて皆さんの中に「あれ?韓国語って日本語と語順一緒だし、似たような発音をする単語もあるし、アルタイ語族じゃないの?」って思った方いませんか?私もそう思っていました。

確かに現在有力なのはアルタイ語族説。しかし、言語学者の間ではシナ=チベット語族説を支持する人やオーストロネシア語族説を支持する人などが多くいるそうです。まぁ、仏教が日本に流れ着いた関係でインドや中国から言葉が輸入された、と考えれば納得できます。

つまるところ、日本語はどこから来たのかわかりません。しかし、日本と諸外国との関係の歴史の中にヒントがあったりするかもしれません。

日本語の系統に興味を持ってくれた人(そうでない人も)は是非、このあたりにも注目しながら世界史の勉強を進めていきましょう!

続きはこちら→ 古代ギリシア世界の形成とポリスの成立

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参考資料

 

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大分舞鶴高校を卒業し1浪して東京女子大学へ進学。 浪人時は高校時代に憧れた東京への進学をモチベーションに、世界史・国語・英語の学習に励み、その結果、センター試験にて世界史満点の快挙を成し遂げる。 現在、大学では産業心理学を専攻し、社会人の社内の人間関係やストレス・鬱発症者の職場復帰プランケアの研究を行っており、卒業後はマスメディア業界への就職を予定。趣味は、幼少期の豊富な習い事経験から、声楽・バレエ・ピアノ・生花と多彩。