【中学受験】学校情報は生で得る!学校見学のススメ~青山学院編~

何回かに分けて、実際に学校見学にでかけた学校について、わが家が感じたことを書かせていただいています。学校案内の本を読んでも、一般的な学校説明会に行ってもなかなか見えてこないその学校の本当の姿、特徴や生徒さん、先生の様子を知るには、やはり実際に学校見学に行くのが一番だと思います。

実際に見に行って、直感的に、あ、ここは違う、という印象は意外にあなどれないものです。どうしても偏差値や口コミで選びがちな志望校ですが、入学してから、一番多感で成長する時期を過ごすことになるわけですから、できるだけ妥協したくないと親御さんも思っていらっしゃるのではないでしょうか。でも、学校説明会のあとの個別相談会などではなかなか質問できない・・・それが現状だと思います。

また、学校説明会は親が行くのが通常ですが、受験するかもしれない本人が一度もその学校を見ずに受験するというのもおかしな話だな、と思います。実際の行き方のシミュレーションにもなりますし、受験生本人がその学校にどのような印象をもつのか、ということはやはり志望校を選択するうえでとても大きな要素になるのではないかと思います。

今回は、青山学院に学校見学に行ったときの経験について書いていきたいと思います。親として持った感想、印象や、わが子がどのような意見を持ったかについてご紹介します。参考にしてみてください。

初等部から大学までが同じ敷地にある

青山学院は、実は私の勤務先の近くにあり、受験を考え始めて学校見学に行った以外でもしょっちゅう足を運ぶ機会がありました。とても地の利が良く、交通面でも便利で、渋谷と表参道の中間という一等地にあるということは皆さんご存知だと思います。その一等地にある広い敷地内一帯に、青山学院の系列幼稚園から小学校、中学校、高校、大学まで一貫して校舎があります。

とても便利な場所にあるため、私は全くの外部の人間ですが、コンビニエンスストアがわりに青山学院の生協を利用したりしていました。また、場所がらなのか、観光客らしい人も多く、また日本に住んでいる外国人の方の姿も多く見受けられ、長期休暇中以外はいつも多くの人でごったがえしていたという印象をもっていました。これまで、大学1,2年生は厚木キャンパスへの通学でしたが、これから大学のキャンパスを青山に集め、完全に幼稚園から大学まで青山の土地に集中することになるので、さらに人も増え、にぎやかになりそうですね。

青山学院というと、どのような印象をお持ちになるでしょうか。キリスト教の学校ということもあり、いかにも・・・なゴシック建築とケヤキ並木が頭に浮かぶのではないかと思います。たしかに、大学はそのようなイメージにぴったりという印象がありますが、同じ敷地内にあるとはいっても、中等部、高等部の校舎はとてもプレーンな校舎で、大学のキャンパスとはだいぶ違う印象があります。ごく普通の中学校、高校の校舎、という印象ですね。

校門も、一応中等部用、高等部用、大学用に分けられています。ですが、あまりにも私が普段から行き慣れていてあまりその区別を意識していなかったために、息子が受験をする日に、中等部の指定入口を間違えてしまいました。もちろん、入口を間違えただけでは、合否には全く影響しないと思いますが、入試当日に、普通の学校なら受験生とその親で駅から校門まで波ができているはずなのに、それらしき人が見受けられず、私自身が不安になってしまうという珍事件もありました。念のためですが、中等部の校門は六本木通り沿いなのでお間違えのないように。このような失敗をしないためにもぜひ事前に学校は見学しておいた方がいいと思います。

思った以上に良い意味で真面目な雰囲気

わが子の受験を考え始める前から、青山学院大学のキャンパスには何度も立ち入っていた親の私ですが、中等部の校舎には学校祭を見学に行ってはじめて入りました。当時はまだ古い校舎で、きれいな建物、新しい設備の整った学校をいろいろ見学してきていた息子にとっては、古い校舎、昔っぽいというだけでなんだか魅力を感じない・・・と敬遠していました。ですが、2017年には中等部の新しい校舎が竣工しているので、当時とはかなり変わっているので、校舎や設備の点で心配することはないと思います。

見学に行った印象としては、高等部は「青山学院」という印象通りの、とても華のある生徒さんが多く、まさに青春を謳歌しているといった印象でしたが。ですが、中等部は、意外といっては失礼ですが、思った以上に真面目な雰囲気だったので、いい意味で持っていた印象を裏切られました。学校祭でも、あまりお祭り気分ではしゃいでいる、盛り上がっているというような雰囲気というよりは、生徒さん一人ひとりが、それぞれの役割や分担を確認しながら、スムーズににプログラムが進行するように行動するというような、真面目さや責任感のようなものがむしろ強く感じられました。

そのような印象をもった一方で、これはそのときたまたまだったのかもしれないのですが、正直なところ中等部の生徒さんたちが少し幼い(特に男子生徒)のではないかな?という印象を受けたことも正直な感想です。幼稚園から初等部、そのまま中等部に進む生徒さんが多いため、学校生活を通して外部との競争経験をもつ生徒さんが少ないということも影響しているのかもしれません。見学に行ったときに、生徒さんにいろいろ質問をしてみたのですが、少し恥ずかしそうにする生徒さんがどちらかというと多かったような気がします。外部の方との交流にあまり慣れていないのかな、という印象を受けました。

肝心の学校祭そのものは、体育会系の定期戦や招待試合があったり、文化部系のステージ演目もとても充実しており、非常に見応えがあると思います。ぜひ一度足を運んでみて、生徒さんたちの発表を見てきて、雰囲気を感じていただきたいと思います。

部活に関しては、「こういう部活を作りたい」と手をあげれば、学校側も比較的認めてくれる空気だということです。そういう意味で、意外と学校生活の自由度は高いのだと思います。

保護者のコンサバ度が高い!

中学入試の当日、保護者控え室にいたときに感じたことなのですが、これほどまでに「ネイビー族」が多かったのは青山学院だけでした。もしかすると女子校だともっと多いのかもしれませんが・・・。私立の幼稚園や小学校受験といった、いわゆる「お受験」さながらの保護者ファッションの親御さんががとにかく多かったので、非常に驚きました。

保護者面接がある場合は、コンサバ度が高くてもそれほど違和感がない、むしろネイビー族が多くても普通かもしれませんが、青山学院は保護者面接があるわけでもありません。ですから、保護者の服装は、入試の合否には全く関係はないはずです。ですが、周りにそういう方が多い中、自分だけラフな服装でいるというのもたしかに居心地がいいものではないので、気になる保護者のは、コンサバ系ネイビーファッションで行かれた方がいいかもしれません。

まとめ

青山学院といえば、最近では大学陸上部の躍進でも注目され、毎年の箱根駅伝でも有名ですよね。華やかで自由なイメージの青山学院ですが、ほかのさまざまな中学校と比較してみると、中等部はとても真面目で、厳かだな、という印象を受けました。一般的に言われている青山学院の「自由さ」も、中学生は自分を自分で律していて、それほど自由度は高くないのかな・・・とも感じましたが、通っていらっしゃる生徒さんのお話を聞くと、満足度はかなり高いので、きっと良いバランスで自由と守らなければいけないことの統制がとれているのだな、と思います。

また、大学附属校ですが、中等部から高等部、さらに大学に進学するのはそれほど簡単ではないようです。小学校で使っている問題集も受験にも対応できるもののようですし、中等部からの授業でも、かなり難しい問題集やプリントが用いられているようですし、レポートなどの課題提出も多いようです。

中等部に入ったら終わり、そのように考えると、大学進学がおぼつかなくなってしまう可能性のある、なかなか大変な面がある学校だということは知っておいた方が良いと思います。実際に、入学してからの勉強になかなかついていけず、家庭教師をつけたり、なかにはドロップアウトしてしまう生徒さんもいらっしゃいます。

また、国公立大学や医学部を目指す生徒さんも増えているようで、大学からは外部に出る、という方もいらっしゃいます。大学入試がどうなるかまだ不透明なため、附属校の方が安心、と考えて附属校に入っても、大学入試のときにまた考えなおす必要があることもあります。いろいろなパターンを考え、お子さんに合った学校選びの参考にしていただければ幸いです。

<写真出典>Wikipedia

青山学院中等部HP

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一橋大学卒。 中学受験では、女子御三家の一角フェリス女学院に合格した実績を持ち、早稲田アカデミーにて長く教育業界に携わる。 得意科目の国語・社会はもちろん、自身の経験を活かした受験生を持つ保護者の心構えについても人気記事を連発。 現在は、高度な分析を必要とする学校別の対策記事を鋭意執筆中。